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2007年01月04日(木) 18時09分

<子供モデル>従業員賞与は登録させた人数に応じて支給 毎日新聞

 街頭でモデルになるよう勧誘し、登録の際に5万円を負担させている子どもモデルあっせん会社(本社・東京都豊島区)が、従業員にノルマを課していることが分かった。毎日新聞が入手した従業員の「給与規定」などには、勧誘件数が少なかった日は出勤扱いされず、モデルとして登録させた子どもの数に応じて賞与を支給することなどが記載されていた。
 同社は、勧誘担当を公共職業安定所などで求人。支社の求人広告を見て応募した女性によると、支社長が仕事内容を説明。(1)人が集まる場所で、可愛いと思った子どもの親に「子どもモデルのスカウトをしています。興味があったら面接を受けてみませんか」と声を掛ける(2)「事務所から連絡します」と告げ、親から、子どもの名前、年齢、性別、連絡先電話番号を聞く——と手順を述べた。
 名前や連絡先を聞くと1件獲得とカウント。試用期間中は正午〜午後5時まで働いて日当5000円を保障。パートでも正社員でも働けるが、1日5件獲得がノルマで、達成できない日は出勤扱いにはならず、日当は支払われないという。
 同社の社長は毎日新聞の取材に「徹底的にモデルのスカウトとしての教育をしている」と話したが、説明を受けた女性は、全く知らない人の名前が書かれた名刺を渡され、初日から1人で街頭で勧誘するよう指示されたという。「声を掛ける子どもの基準も『自分の好みで選んで』『子どものいいところを見つけて褒めて』としか教えられなかった」と話している。
 ノルマについて社長は「うちはボランティアじゃない。ある程度の数字は上げてもらわなくてはならない。そういう意味ではノルマだ」と話した。【子どもモデル取材班】
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