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2007年01月04日(木) 03時06分

旧UFJ銀、貸付先の“脱税”承知で10億回収読売新聞

 旧UFJ銀行(現・三菱東京UFJ銀行)が2004年、豚肉の差額関税■62億円余を免れた食肉卸「フジチク」グループ(名古屋市)の脱税を把握した上で約10億5600万円の貸付金を返済させていたことが、関係者の話でわかった。

 同銀行はフジチク側が名古屋税関から追徴課税された後、回収分が納税に充てるべき資金だったとする税関側の指摘を受け入れ、肩代わり納付した。大口債権者の銀行が融資先の納税を肩代わりするのは極めて異例で、株主などから責任を問う声が上がりそうだ。

 同銀行が06年6月に納税を肩代わりしたのは、グループの豚肉輸入部門を担う「フジチクインターナショナル」(FIC)。同銀行は、04年6月に配当金名目で返済させた約10億5600万円を、肩代わりして納税する「第三者納付」の原資に充てた。銀行側はFICにも第三者納付したことは通知していなかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070104-00000001-yom-soci