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2007年01月03日(水) 15時03分

名古屋のタクシー、全面禁煙に 5月から 大都市圏で初朝日新聞

 名古屋タクシー協会は、同市内と近郊の営業車のほぼ全数にあたる約8000台を、今年5月から全面禁煙にする方針を決めた。喫煙可能な車との混在を一掃するとともに運転手の受動喫煙を防ごうと、加盟法人の大半が合意した。大都市圏でのタクシーの全面禁煙化は初めてという。

 同協会には名古屋地区の102社、3協同組合が加盟。「たばこのにおいのない車に乗りたい」「妊婦や赤ちゃんのために禁煙を」といった利用者からの苦情や要望を重視。運転手らへの健康影響にも配慮し、車内禁煙を検討してきた。

 同地区ではすでに禁煙車を導入している大手、個人タクシーもあり、5社で80台が屋根やドアにマーク表示し、中部運輸局の許可を受けて運行している。また、大半の会社が空車中も運転手に車内での喫煙を禁じている。

 公共の場での禁煙が広がる中で、同協会は「喫煙車と混在すると利用者が戸惑い、運転手側も客に喫煙を断りにくい」とし、一斉禁煙を決めた。

 ただ、05年3月から路上喫煙が禁止された名古屋市内の4地区(名古屋、栄、金山、藤が丘各駅周辺)では、「路上では吸えないから」という理由でタクシーに乗り込む愛煙家も目立っており、利用者への周知が今後の課題となる。

 同協会は「公共交通機関としてのタクシー業界の決意を、愛煙家の利用者にもぜひ理解してもらいたい」と話している。

http://www.asahi.com/life/update/0103/006.html