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2007年01月01日(月) 09時30分

<天皇ご一家>「信頼し合って暮らせる社会に」年頭の感想毎日新聞

 天皇ご一家は07年の新年を迎えられた。秋篠宮ご夫妻の長男悠仁(ひさひと)さまを迎えて初めての正月。天皇陛下は宮内庁を通じて公表した年頭の感想に「皆が、互いに信頼し合って暮らせる社会を目指し、力を合わせていくよう、心から願っています」と記した。
 感想で陛下は「大雪や豪雨、台風、竜巻などの自然災害で、150人もの人命が失われたことは痛ましいことでした」と昨年を振り返った。大地震のあった新潟県(04年)や福岡県(05年)について「この冬も仮設住宅で暮らしている人々のことが心にかかっています」と気遣った。
 天皇、皇后両陛下は5月下旬にバルト3国など5カ国、国内では北海道や秋田、滋賀県などへの訪問が予定されている。皇太子ご一家では、長女愛子さまが幼稚園の年長組になり、雅子さまの活動も徐々に増えそうだ。秋篠宮ご夫妻の長女眞子さま、二女佳子さまがそれぞれ高校、中学に進学する。
 新年の一般参賀は2日、皇居で行われる。午前9時半から午後3時10分までの間に皇居・正門(二重橋)から入る。【大久保和夫】
 ◇新年にあたり宮内庁は、天皇陛下5首、皇后さま3首の歌を発表した。
▽天皇陛下
大雪
年老いし人あまた住む山里に雪下ろしの事故多きを憂ふ
三宅島
ガス噴出未だ続くもこの島に戻りし人ら喜び語る
タイ国国王陛下即位六十年記念式典
六十年(むそとせ)を国人(くにびと)のため尽されし君の祝ひに我ら集へり
孫誕生
我がうまご生(あ)れしを祝ふ日高路(ひだかぢ)の人々の声うれしくも聞く
えりも岬
吹きすさぶ海風に耐へし黒松を永年(ながとし)かけて人ら育てぬ
▽皇后さま
初場所
この年の事無く明けて大君の相撲(すまひ)の席に在(ま)せるうれしさ
月の夜
初(うひ)にして身ごもるごとき面輪(おもわ)にて胎動(たいどう)を云ふ月の窓辺(まどべ)に
帰還
サマワより帰り来まさむふるさとはゆふべ雨間(あめま)にカナカナの鳴く

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