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2006年12月27日(水) 00時00分

ヤマト団塊世代に発信…巨大玩具ゾクゾク登場のワケZAKZAK

余暇を楽しむ大人にプラモデルブーム再提案

 【おじさん注目】

 宇宙戦艦ヤマトについてのウンチクをちょいと披露すると、昭和49年に初めてテレビ放送されたときは、裏番組に人気アニメ「アルプスの少女ハイジ」があり、思ったほどはヒットしなかった。それが再放送で人気に火がつき、53年の映画「さらば宇宙戦艦ヤマト」は観客動員400万人という、アニメ映画では空前のヒットとなった。

 そのヤマトに今回目を付けた理由を、バンダイホビー事業部リーダー、岸山博文さんはこう説明する。

 「今のヤマトファンの中心層は40代半ばから50代。2007年以降に大量に定年退職する団塊の世代にも近く、余暇の取り組みに関心のある世代です。本格的なプラモデルをじっくり作ってもらうことで、プラモデル文化を再提案したいと考えました」

 来年1月27日の発売を前に早くも問い合わせが入っているが、やはり40代半ばから60代にかけての層からが多いとか。

 【ニーズは十分】

 ここで、巨大ヤマトの仕様についてもちょっとオタッキーに触れておくことにしよう。

 大きさは350分の1スケール。「ヤマトは宇宙を旅する船なので、船のプラモデルの定番である国際スケールに合わせました。いろんな船を並べるなら700分の1ですが、1つの船を強調したいときは350分の1にするのが国際スケールです」(岸山さん)

 全長76.6センチ、全高22センチ、重さ約2キロという迫力。しかも主砲・副砲が発射音とともに自在に動き、ヤマトの代名詞ともいえる「波動砲」も音と光による再現が付属のリモコンで可能。「単なる船ではなく、アニメと同じ動きを込めることでヤマトの魅力を忠実に再現した」(同)のだそう。

 バンダイもなかなか凝っていて、静岡市の工場に40ミクロンという極小サイズのレーザー加工の新技術を導入。「これまで不可能だった小さなフィギュアも作れるようになり、ヤマトと同縮尺の古代進や沖田艦長、森雪らの登場人物をわずか5ミリで再現した」(同)という入れ込みようだ。

 大人向けにこうした巨大玩具を売り出すことについて、バンダイ広報部の大塚賢一郎さんは「弊社の上野(和典社長)もよくいいますが、『そこにニーズがあるから商品化する』ということに尽きます」と話す。

 玩具などに詳しい経済アナリスト、森永卓郎氏は「大きいほど造形的に精緻で美しいものができる。米国では住宅事情がよいため、古くから巨大フィギュアは一定のマーケットがあった。日本でも近年、高年齢単身者の増加やオタクの多様化と相まって、ヒットしているのではないか」と分析する。

 ちなみに49歳の森永氏は「(エヴァンゲリオンの)綾波レイの1分の1フィギュアがほしいが、置き場所がなくて断念している」とか。確かに、需要はありそうだ。

ZAKZAK 2006/12/27

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_12/t2006122730.html