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2006年10月11日(水) 00時00分

違法ドラッグ『RUSH』販売 竹内容疑者『別の目的で売れば大丈夫』 東京新聞

 「別の名目で売れば大丈夫」−。脱法(違法)ドラッグ「ラッシュ(RUSH)」を販売したとして、薬事法違反(無承認医薬品販売)容疑で警視庁生活環境課と戸塚署などが逮捕した、輸入雑貨卸販売会社「リッツ」(新宿区)の実質経営者竹内豊秀容疑者(50)は、メールなどで取引先に“脱法指南”もした。日本でのラッシュ輸入を請け負っていた同容疑者。あらゆる手段で販売を画策し、最近五年間で約四億円を違法に売り上げた。

 ラッシュは吸引すると興奮作用があり、主に若者が乱用。二〇〇一年十二月にはJR新宿駅前で、ラッシュを吸った少年=当時(16)=が通行人の男性=同(78)=を包丁で脅して人質にし、約二十分間騒ぐ事件も起きた。

 竹内容疑者がラッシュの販売を始めたのは一九八四年。米国から一本(約十ミリリットル)約百九十円で仕入れ、末端価格は三千円にもなった。うまみに目を付けた同容疑者は、米国の製造元と代理店契約を結び、日本への輸入を一手に引き受けた。

 代表的脱法ドラッグと呼ばれるラッシュだが、都薬物乱用防止条例では取り締まりの対象外。昨年二月、厚生労働省が「事実上、人体への摂取目的で使用されるものも医薬品とする」とし、ラッシュを無承認医薬品とみなした。今年一月には同省の告発を受け、警視庁が同社を家宅捜索した。

 「効能をうたうと違法になる。別の目的で売れば大丈夫」「関係書類は焼却する。ご安心を」。取り締まり強化に不安を抱き、問い合わせてくる取引先に、竹内容疑者はファクスやメールで答えた。同社の輸入品が税関で止められるようになると、社員の個人名で輸入。中国経由の仕入れも画策し、同国の業者を「日本ではビデオヘッドクリーナーや芳香剤として輸入する。中国でも他の名目でできないか。いわゆる抜け道です」とそそのかした。捜査幹部は「ラッシュは芳香剤やクリーナーには使えない。吸引目的は明らかだ」と指摘。販売実態を調べている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/tko/20061011/lcl_____tko_____004.shtml