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逮捕された長男が通う高校に登校する生徒たち＝２９日午前８時３０分、北海道稚内市内で
長男の通う高校の校長によると、長男はクラスのリーダー格だった。柔道部に所属し、まだ白帯だが、一生懸命練習していたという。４月の入学以来、欠席したことはなく、夏休みが明けた１８日以降も登校していたという。
長男と友人が３月まで通っていた中学校の関係者は長男について、「問題を起こすような生徒ではなかったので驚いている。引っ込み思案の傾向があった」と振り返る。
中学校ではバスケットボール部に所属。学級活動やクラス単位で出場する合唱コンクールにも熱心に取り組んでいた。殺された母親については「多感な時期の息子さんを一生懸命サポートする姿勢が学校側に伝わってきた」という。
一方、長男の友人が通う定時制高校の教頭によると、４月の入学時、学校による友人関係についての任意の調査に答えているが、その中に長男の名前はなかった。
友人は１年生１１人の中でも明るい生徒で、入学以来、問題を起こしたことはないという。
教頭は「こういったことをするような印象はない。正直言って驚いている」と話している。
逮捕された長男が通う高校では２９日午前９時から、全校集会が開かれた。
校長は約３５０人の生徒を前に、「大変残念なことが起きてしまった」と報告。動揺しないよう呼びかけ、「命は一つしかない。ゲームやパソコンはリセットできるが、命はリセットできない。なぜ命が大切なのか考えてほしい」と訴えた。
長男と同じ１年生の中には、うつむいて話を聴くなどショックを受けた様子の生徒も見られたという。
同校では毎朝、教諭が学校周辺の道路に立つ「玄関指導」をしているが、この日は、いつもより教諭の数を増やした。全校集会終了後はクラスごとのホームルームを開き、その後、生徒たちは午前９時半に帰宅。３０日以降の授業は臨時の職員会議で決める。午後７時からは全学年を対象にした保護者会も開く予定だという。
生徒たちも動揺を隠せない。同じ１年生の男子は「今朝のニュースで知ってびっくりしました」。別の１年生の男子も長男と面識はないが、「何で親を殺してしまったのだろう……」。３年生の男子は「自分の肉親なのになぜ親を殺すのか」と話した。
http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY200608290150.html