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2006年08月29日(火) 00時00分

おれおれ詐欺の被害者9割超 テレビや新聞で手口知っていた 東京新聞

 被害者のほとんどが事前に手口を知っていたのに−。身内などを装って現金を振り込ませる「おれおれ詐欺」で、県警捜査二課が実施した被害者アンケートの結果、95%の人が事前に「新聞やテレビなどを通じて、おれおれ詐欺の存在を知っていた」と答えたことが分かった。犯人の“迫真の演技”により、冷静さを失ってしまう被害者の心理が浮き彫りになった。被害者全員を対象とした警察のアンケートは全国で初めて。 

  (禰〓田功)

 アンケートは、架空請求などを含めた「振り込め詐欺」のうち、子どもなど身内を装った「おれおれ詐欺」を対象とした。県内で昨年一年間に被害に遭い、犯人と電話で対応した百八人に文書で回答を求め、九十四人から回答を得た。

 その結果、被害者の約七割が「自分に詐欺の電話がかかってくるとは思わなかった」と回答し、危機意識の薄さも被害に遭う一因であることが分かった。

 手口は、被害者の子どもが関連しているかのように装うケースが78%と大多数を占め、振り込み理由は、痴漢などのわいせつ行為の示談金名目が36%と最も多かった。

 犯人から電話を受けた後、69%の被害者が「本人に確認せず」お金を振り込み、57%の被害者は「誰にも相談しなかった」と答えている。

 被害者の職業は、無職が六十八人と全体の七割以上。男女別では、男性の二十六人に対し、女性が八十二人と76%を占めた。年代別でみると48%が六十五歳以上であることから、無職の高齢者女性が被害に遭いやすいことが分かった。被害者のうち82%が、配偶者や子どもなど家族と同居していた。

 同課によると、県内の振り込め詐欺は今年一−七月に百六十四件発生し、昨年同期比で二十四件減少した。しかし、被害額は約三億三千三百万円で、同約一億五百万円増となり、一件当たりの被害額が増加している。同課は「すぐ振り込まず、本人や家族に確認してほしい」とし、県警のホームページにもアンケート結果を公開して、注意を呼び掛けている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20060829/lcl_____gnm_____000.shtml