2006年08月29日(火) 00時00分

パロマに回収命令 湯沸かし器事故で （東京新聞）

　経済産業省は二十八日、一酸化炭素中毒事故が相次いだガス瞬間湯沸かし器を製造したパロマ工業（名古屋市）に対して、消費生活用製品安全法に基づく回収命令を出した。再発防止を徹底するように厳重注意し、事故の具体的な処理対策を年末までに報告するよう求めた。同省によると、回収対象は一九八〇年から八九年に製造し販売された約二十六万台のうち、最大で約二万四千台になる。　

　回収命令は、二階俊博経産相がパロマ工業の小林敏宏社長を呼び、直接伝えた。経産相は「消費者らへの周知徹底を怠り、結果的に被害の拡大を招いたことは誠に遺憾。再発防止を行い、消費者に注意喚起を行うように」と回収を命令。同社長は「深く反省しています」と陳謝した。

　事故原因について同省は、コントロールボックスのはんだ割れで安全装置が故障したことと、不正改造を防止する措置がとられないまま不正改造が行われ安全装置を機能させないようにしたと分析。不正改造を誰が行ったかという点やパロマ工業の組織的関与の有無は「結論を得るまでには至らなかった」とした。

　消費生活用製品安全法に基づく緊急命令は、石油ファンヒーターで死亡事故が起きた松下電器産業に対して昨年十一月に出して以来、二例目。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060829/mng_____kei_____002.shtml