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2006年08月25日(金) 23時58分

米Amazonがユーティリティ・コンピューティング市場に参入MYCOMジャーナル

米Amazon.comは8月24日(現地時間)、完全従量制で必要な分だけユーザーにコンピュータパワーを貸し出す新サービス「Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)」の限定ベータ提供を発表した。Amazon EC2は、いわゆる「ユーティリティ・コンピューティング」と呼ばれるサービスで、IBMやHewlett-Packard(HP)、Sun Microsystemsといった企業がすでに市場に参入しており、主に流体力学計算やCGレンダリング、年度末の会計処理など、短時間に大量の計算を必要とするような業種に対してサービスを提供している。だが今回のAmazon EC2のような汎用のコンピューティング用途を対象としたサービスは、比較的珍しい。

Amazon EC2では、同社が今年春に発表したWebストレージサービス「Amazon Simple Storage Service(S3)」を利用し、ここにアプリケーション実行環境を構築する。具体的には、Amazon S3上に「Amazon Machine Image(AMI)」と呼ばれるアプリケーションやデータ、各種設定をパックにしたイメージファイルをアップロードし、Amazon EC2がバーチャルマシンのような仮想マシン環境でAMIを動作させる。ユーザーは必要に応じてリアルタイムでAMI動作に必要なコンピュータパワーの割当を変更することが可能なため、例えばWebアプリケーションで急にアクセスが増大した場合など、臨機応変に状況に対応できる。

一般に、予想されるコンピュータパワーの最大値に合わせてシステムを構築すると非常に高価なものとなるが、そこまでのパワーが必要とされる時間は短く、その投資の大部分は無駄になることが多い。だがユーティリティ・コンピューティングの世界では、必要なときにだけ必要なパワーを従量制で借用する形態をとるため、投資の無駄が少ない。この傾向は、特に膨大な計算を必要とする業務で顕著となる。Amazon EC2でもこの流儀に従い、ペイ・パー・ユーズ(pay per use)のビジネスモデルを採用している。価格体系は下記の通り。

・1インスタンス(実行環境)の単位時間あたりの料金: 10セント
・Amazon.comのデータセンター外へのトラフィック1GBあたり: 20セント
・Amazon S3利用料の月当たりのGB単価: 15セント

またAMIの実行環境であるインスタンスには、それぞれルートのアクセス権限が与えられる。各インスタンスには、1.7GHz Xeon、1.75GBのメモリ、160GBのローカルHDD、250Mbpsのネットワーク帯域を備えたPCサーバと同等のマシンパワーが割り当てられる。

(Junya Suzuki)

Amazon.com
http://www.amazon.com/

[MYCOMジャーナル]
(MYCOMジャーナル) - 8月25日23時58分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060826-00000097-myc-sci