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2006年08月23日(水) 19時31分

グーグル、Gmailの説明会を開催。「日本市場のニーズにも積極的に対応」impress Watch

写真:インプレス    Googleの日本法人グーグルは23日、Webメールサービス「Gmail」日本語版の一般公開を開始。これに合わせてGmailの記者向け説明会を開催した。

■ 容量2GB超の無料Webメール。転送やメールソフト対応など機能も充実

 Gmailは、2.5GBのディスク容量が利用できるWebメールサービス。容量の範囲内であれば無期限でメールを保存できるため、大量のメールがWeb上で一括管理できるほか、Googleの検索技術を利用したメール検索機能も利用できる。なお、メールアカウントが9カ月に渡ってログインされなかった場合はアカウントが削除される。

 メールはスレッド管理され、1つのメールに対して返信されたメールを一括して表示できる。フォルダ機能が存在しない点も特徴で、メールを分類する場合は「ラベル」と呼ばれる機能で管理する。基本的にはフォルダと同等の管理が可能だが、1つのメールに対して複数のラベルを設定できる。

 メールの振り分けが可能なフィルタ機能も搭載し、特定の条件に合致したメールのみをフィルタしてラベルを設定する、特定のメールのみ携帯電話へ転送するといった利用も可能。Fromアドレスを変更することで、ISPや携帯電話のメールアドレスをを使ってGmailからメールを送信できる機能も搭載する。

 迷惑メール機能やウイルスチェック機能も実装されている。Google側で迷惑メールと判断したメールは迷惑メールされ、特定のメールのみを迷惑メール認定する、もしくは迷惑メールから解除することも可能。メールの判別システムなどは悪意のある者への情報伝達を防ぐために非公開とされている。

 SSL接続に対応したメールソフトであれば、プロバイダーなどが提供しているメールのようにGmailをメールソフトから利用することも可能。メールソフトとGmailの同期も取られており、メールソフトとGmailのどちらからメールを送信しても両方のメールに履歴が保存される。

 Gmailは2004年4月1日に英語版がリリースされ、2005年4月には日本語表示に対応していたが、利用には既存ユーザーからの招待が必要だった。今回Gmail日本語版が一般公開されたことで、招待の必要なくGmailが利用可能になるほか、Gmailアカウントが必要なIMソフト「Google Talk」なども利用可能。Google Talkの履歴をGmailに残す、Google TalkをGmailから利用するといった連動機能も使えるようになる。なお、招待機能そのものは引き続き継続される。

■ 利便性の追求から生まれたGmail。日本市場のニーズにも積極的に対応

 グーグルが開催した説明会には、プロジェクトマネージャーのアンジェラ・リー氏と徳生裕人氏が出席。Gmailのコンセプトや概要について説明した。

 リー氏によれば、Gmailはサービスがスタートする数年前から社内用として運用されていたWebメールがベースになっているという。「その頃は社内でも数百通のメールをフォルダで管理したり、いらないメールを削除したりするといった作業が大変だった」と振り返ったリー氏は「ある時社内のエンジニアが、Googleの検索機能を利用して、Webにメールをずっと保存しておけるWebメールがあればいいのではと考えた」との経緯を説明。「Gmailは利便性を第一考えて作られたサービス。広告やビジネスモデルは後から付いてきた話」と語った。

 すべてのメールをWeb上に保管することを目的とし、当初は容量1GBでスタートしたGmailだが、徐々に容量を拡張することで現在は総容量が2.5GBを超えている。「実際にはユーザーごとに決められた容量はなく、正規の利用で上限に近づいたユーザーであれば拡張している」(広報担当の斉藤香氏)という方針であり、今後もユーザーのニーズ次第で容量は拡張していくとした。

 これまではスパム対策やメールの不正利用などを検出するための技術検証期間として招待制という半非公開制度を採用してきたが、これらの対策が進みんだことから今回の一般公開が実施された。日本はオーストラリア、ニュージーランドに続いて3番目にGmailが一般公開された国だが、オーストラリアとニュージーランドではすでに携帯電話を使ってアカウントを作成できるサービスが提供されていたため、「招待制から一気に一般公開へ移行したのは日本が初めての事例」(徳生氏)。

 Gmailの不正利用に関しては「短時間に大量のメールを送信する、添付容量ギリギリのメールを大量に受信してストレージ的に使う」といった例が挙げられ、極端な利用例の場合はアカウントを削除する場合もあるとした。また、複数アカウントの利用に関しては、一般的な利用範囲であれば問題ないが、Googleとしては1つのメールアカウントでの利用を推奨しているという。

 日本が3番目の一般公開国に選ばれた理由としては「日本市場というマーケットに対する期待に加えて、日本のユーザーが洗練され、Gmailを使いこなす能力の高い人が存在するという期待もある」(徳生氏)。現在は、日本ではフルブラウザ搭載の携帯電話以外ではGmailを携帯電話から利用することはできないが、「研究開発チームも日本に設けており、日本のマーケットニーズにも応えていきたい。携帯電話からのアクセスも対応を検討している」とした。

 Gmailにはメールの内容に即した広告が表示され、この広告のみがGmailの収益となっている。ただし、「便利なサービスを提供することでGoogleのサービス全体の利用につなげる」狙いのために、Gmail単体での収益などは考えていない。「まだまだ追加したい機能がある」ために現在はベータ版として提供しているが、今後もさらなる機能拡充を図る方針だ。

■ URL

  Gmail

  http://mail.google.com/

■ 関連記事

・ 「Gmail」日本語版が一般公開。招待制から登録制に移行

(甲斐祐樹)

2006/08/23 16:12
(impress Watch) - 8月23日19時31分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060823-00000017-imp-sci