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2006年08月16日(水) 02時31分

「戦死した隊員、喜ばない」 在日の元特攻隊員朝日新聞

 小泉首相の靖国神社参拝を、在日韓国人の元兵士や来日中の外国人も見つめていた。

 「特攻は強制されたも同然だった。特攻を強制した軍指導者をまつる靖国に首相が参拝しても、亡くなった隊員たちはだれも喜ばない」。北陸地方に住む元特攻隊員の在日1世の男性(79)は、靖国神社には一度も参拝したことがない。

 生活のために志願した陸軍で旧満州(中国東北部)の航空隊へ。知覧の特攻基地で終戦を迎えた。同じ特攻隊の15人のうち、この男性以外は日本人。11人が戦死した。「出撃前、靖国のことを話題にする人はいなかった。みんな仕方なく死んでいった。死に追いやった戦争指導者と一緒にまつられていると知ったら、彼らはどう思うか」。男性は憤る。

 市民団体の招きで韓国から来ている元慰安婦らは、東京都新宿区の「女たちの戦争と平和資料館」で開かれた集会で非難の声を上げた。

 16歳の頃に台湾に連れていかれ、日本兵の相手を強制されたという大邱市の李容洙(イ・ヨンス)さん(79)は「9月に任期を終えれば、いくらでも参拝できる。自分の欲だけを追求し行動する首相を持った日本の皆さんがかわいそう」と話した。

 一方、昨年2月に国際交流員として来日した長野県松本市のフィリピン人のメルヴィン・サラザーさん(29)は「小泉首相は個人的な宗教観で参拝していると思う。気にしない」と意に介さない。「フィリピンの若い人に反日感情はないと思う」というが、A級戦犯の合祀(ごうし)は「戦争犯罪人が神様になるのはおかしいと思う」と話した。

http://www.asahi.com/national/update/0816/TKY200608150574.html