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2006年08月12日(土) 17時17分

悪徳リフォーム 認知症の女性、別の5社にも食い物に 毎日新聞

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女性宅の床下は、大量の調湿剤で埋まっていた=東京都新宿区で10日    成年後見契約を結んだ行政書士の訪問リフォーム会社社長に自宅を売られかけた認知症の女性(85)は、5年前から複数の悪質リフォーム会社に食い物にされていたことが、残された契約書などから分かった。行政書士の会社を除き、5社・計718万円分。相場の20倍以上という契約もあった。しかし、うち4社は既に存在せず、1社は社名も業態も変えていた。稼ぐだけ稼ぎ、取り締まりが厳しくなれば撤退する、悪質業者の実態が浮き彫りになった。
 契約書などによると、女性と最初に工事契約を結んだのは、東京都新宿区の訪問リフォーム会社。01年3月〜02年9月に計5回、外壁の張り替え工事を受注し、495万円を受け取った。家を調べた1級建築士の石田隆彦さんは「窓の下など施工困難な場所は手を付けておらず、これでは雨水が浸入して工事の意味がない。材料費も相場の2、3倍だ」と指摘する。同社は悪質リフォームが社会問題化した昨年、解散した。
 また02年4月には、同台東区の会社が床下調湿剤35袋を100万円で納入した。石田さんによると適正量の3倍以上で、1袋あたり2万8500円という価格についても「せいぜい1袋千数百円で、市価の約20倍。価格も量もめちゃくちゃだ」と話す。同社は一昨年に社名変更し、リフォーム業から撤退した。調湿剤の価格について同社の幹部は「内容は言えないが、当社の調湿剤は成分が特別だった。領収書に名前がある社員は辞めており、詳しいことは分からない」と釈明した。
 他の3社は、さいたま市、横浜市都筑区、東京都杉並区を本社所在地とし、それぞれ床下調湿剤や床下土台塗布、床張り替えなどを受注していたが、いずれも既に廃業していた。石田さんは「ほとんどが不要または高額な契約で、典型的な悪質リフォーム被害だ」としている。
 行政書士が社長を務める訪問リフォーム会社はこの間の03年9月〜04年1月、「土台基礎」名目など3回計約121万円の工事を受注したことが分かっている。
【リフォーム取材班】
(毎日新聞) - 8月12日17時17分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060812-00000017-maip-soci