2006年08月06日(日) 13時01分

横領：湯沢の障害者施設職員が計３７０万円　発覚後に全額弁済　／秋田（毎日新聞）

　◇入所者生活費
　湯沢市皆瀬の知的障害者施設「皆瀬更生園」（佐藤光一園長、１０１人）で、男性主任生活支援員（３１）＝自宅待機＝が入所者の生活費計約３７０万円を横領していたことが５日、分かった。市は全額弁済されたため、現段階で警察に被害届を出す予定はないとしているが、詳細判明後、厳正処分する方針。
　市によると、同園は施設利用者の障害者基礎年金などを通帳ごと管理し、３カ月に１回、保護者に残高証明を発行。その一人から先月２８日、「預金残高の目減りが大きい」との指摘を受け、内部調査していた。
　同園は、入所者の申し出で園長が生活費など必要額を決済。会計担当者が金融機関に依頼し、現金が翌日届けられる仕組みだったが、主任生活支援員は０５年４月から先月までの間、入所者から申し出があったように装い、不正に現金を引き出し。横領を隠ぺいするため、ラジカセ、衣類、デジタルカメラ購入などの領収書を偽造していた。
　男性職員は昨年５人、今年３人、計８人の入所者を担当。ほぼ毎月１回、同様の不正を繰り返し、被害額は多い人で９０万円以上に上るという。市の調査に対し、「遊興で消費者金融に約４００万円の借金があり、返済に充てた」と、横領の事実を認めた。市は被害者の家族らに報告し、謝罪。高橋伸一総務部長は「障害者をだますという、あってはならない不祥事で、誠に申し訳ない。本人はもちろん、市長をはじめ関係者の処分を考える」と話した。【佐藤正伸】

８月６日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060806-00000071-mailo-l05