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2006年07月29日(土) 17時03分

自殺男性振込先、ほか40人も600万円 多重債務者か朝日新聞

 大阪府池田市の50歳代の男性が振り込め詐欺で500万円をだまし取られ自殺した事件で、現金を振り込まされていた銀行口座には、男性を含む約40人から、計1100万円の入金があったことが大阪府警の調べでわかった。多額の借金を抱えていた男性は消費者金融からの借金で、だまし取られた金を工面していた。大阪府警は振り込め詐欺グループが多重債務者らに執拗(しつよう)に振り込みを要求し、被害が拡大したとみて調べている。

 調べでは、男性は昨年秋、「借金のデータを削除してやる」などと詐欺グループから持ちかけられ、その手数料などとして、約20回にわたって四つの銀行口座に現金計約500万円を振り込み、だまし取られていた。男性は複数の消費者金融から数百万円の借金があり、返済も滞っていたことから、金融業者間で作成しているいわゆる「ブラックリスト」に登録されていた。

 男性は当初、グループの勧誘を断っていたが、勤務先にも振り込みを促す電話がかかるようになり、審査が比較的甘い金融業者から次々と新たな融資を受け、振り込んでいたという。自殺した際の借金の額は1千数百万円にまで膨らんでいた。手口から振り込め詐欺の一種「融資保証金詐欺」の被害に遭ったとみられる。

 府警が振込先の口座を調べたところ、4口座には男性の振り込み以外にも約40人から計600万円が振り込まれていたことが確認された。大半が自殺した男性と同様にブラックリストからの削除手数料などとして、金をだまし取られていたという。

 4口座は、川崎市高津区下野毛の塗装工竹内針字被告(27)=詐欺罪などで起訴=ら府警に逮捕された8人が、他人名義の健康保険証と口座開設申込書をインターネット取引を専門とする銀行に郵送するなどして開設されていた。竹内被告らは入手したキャッシュカードを「知人の暴力団関係者らに売り渡した」などと供述しているという。

http://www.asahi.com/national/update/0729/OSK200607290168.html