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2006年07月26日(水) 05時58分

パロマ事故、70年型でも同じ改造朝日新聞

 パロマ工業(名古屋市)製の湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が相次いだ問題で、経済産業省が指摘した7機種より前に製造、販売された同社製の別の湯沸かし器でも、安全装置を短絡させる不正改造が見つかっていたことがわかった。事故を巡る損害賠償請求訴訟でパロマサービスショップの元経営者が証言していた。不正改造は以前から行われていたにもかかわらず、パロマ工業は、簡単に安全装置の短絡ができる構造を機種変更でも改善せずに放置していた可能性が出てきた。

亡くなった上嶋浩幸さんの両親に謝罪する、パロマの川瀬二郎副社長(左奥)と、パロマ工業の竹市幸司製造部長=25日、東京都新宿区で

 北海道恵庭市で95年に1人が重症になった事故の裁判記録によると、元経営者が不正改造を指摘したのは「PH—6号F」という型の湯沸かし器。パロマによると、この型は70年6月に売り出された。

 元経営者の証言によると、不正改造は問題の7機種と同様、機器の温度が異常に高くなるとガスの燃焼を自動で止める過熱防止装置を短絡させ、機能を働かなくさせていた。導線を1本追加するだけで簡単にできるという。

 短絡がされた原因について、元経営者は「我々は修理に必要な部品を持っているのですぐに交換するが、(一般のガス業者は)客にどうしても今日使いたいと頼まれてするのではないか」と証言している。

 この型の湯沸かし器の発売から約10年後の80年4月、7機種のうちの一つが最初に発売された。元経営者は、問題の7機種中2機種でも不正改造を見たと言及。83年ごろの3年間で約15件を見たとしている。

 裁判記録によると、元経営者は67年ごろから札幌市でパロマ工業製品の修理を請け負うパロマサービスショップを営業。70〜94年ごろにかけて、月1回程度の頻度でパロマ社員を招いて技術研修を受けていたという。

 パロマは「詳細は確認中」としている。

http://www.asahi.com/national/update/0726/NGY200607250034.html