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2006年07月26日(水) 00時00分

電話来ても73%名乗らず読売新聞


最新機種の電話なら、かけた相手の番号が表示される機能がついているものが多い(NTT東日本の西新宿ショールームで)
多くは「防犯上の理由」「振り込め詐欺横行」「家探されるの怖い」

 7月のテーマ「家にかかってきた電話に名乗りますか」には250通が寄せられた。

 7割が「名乗らない」と答え、その多くの人が「防犯上の理由」を挙げた。ただし自分が電話をかけた時は、相手に名乗ってほしいと感じる人も多く“思い”は複雑だ。

 問1の「家にかかってきた電話に名乗りますか」に対して「いいえ」と答えたのは全体の73%にあたる182人。「はい」と答えた68人(27%)の3倍近くに上った。

 新潟県燕市の主婦松井洋子さん(66)はその一人。「家にいるとひっきりなしに電話がかかってくる。防犯上、失礼を承知の上で名乗らない。自分が電話をかけた時は、名乗られた方が気持ちいいのですが……」と言う。

 最近になって名乗るのをやめたという人も目立つ。千葉県浦安市の主婦吉本潤子さん(52)は「振り込め詐欺がはやって以来、名乗るのをやめました。1度だけ名乗ってしまったことがあり、その時はセールスの人がなれなれしく名字を連発するのが不愉快でした」。

 東京都世田谷区の女性(64)は昨年秋、ひったくりに遭い、携帯電話や家の鍵、財布などをとられた。「住まいを探されるのが怖いので、それ以後は名乗ることができなくなりました」と言う。

 「名乗らない」と答えたほとんどの人は「防犯上」を理由に挙げた。一方、「名乗る」と答えた人は「相手へのマナー」「昔からの習慣」を理由にしている。

 新潟県柏崎市のパート海津敦子さん(39)は「名乗ると相手も安心。電話をかけたときに名乗ってもらえないと間違えたのではと心配になる」。千葉県富里市の会社員菅谷広さん(59)は「名乗ることを一時期やめたが、何だか自分で嫌な気持ちになった。堂々と名乗って不要なセールスは断った方がいいのでは」と言う。

 「口癖でつい名乗るが、周りの人は名乗らない方が安全と言う。悩んでいたので、今回のふぉーらむの結果が楽しみ」(埼玉県春日部市の主婦上出美代子さん 70)といった声も。

 名乗るか、名乗らないかを判断するために、相手の電話番号を表示する機能の付いた電話機を使用している人も目立った。親類や知人からかかってきたことが、電話の表示部分に番号で示される。NTTが1998年から導入したシステムで、住宅用加入電話は月額420円で利用できる(工事費別)。埼玉県鴻巣市の主婦沢田由紀子さん(40)は知人の電話番号を電話機に登録しており、知人からかかってくると名前が表示される。「名前が出たときには名乗ります。名前が表示された時は子どもにも出ていいと言っています」

 本来なら、お互いが名乗り合うことから始まる電話でのコミュニケーション。「相手に失礼」と感じながらも防犯上の理由で名乗らない、現代の電話応対事情がうかがえる。

名字情報 与える危険

 相手も目的も不明「かけた方こそ名乗って」

 安全生活アドバイザーの佐伯幸子さんは「我が身を守ることを考えると名乗らない方がいい」と話す。どんな相手が何の目的で電話をかけてくるか、想像できないからだ。

 国民生活センターが2004年にまとめた電話などによる勧誘についてのアンケート調査(主婦など女性約3000人を対象)によると、ほとんどの人(95%)が電話での勧誘を経験している。月に2回以上の勧誘を受けている人は69・5%、ほとんど毎日という人も9%いた。

 業者の中には、名簿がなくても、数字を順番にダイヤルして勧誘するケースもあるという。「こういった電話に名乗ってしまうと、名字という情報を相手に与えることになります」と佐伯さん。

 名字と電話番号を合わせて業者に知られても、直ちに犯罪に悪用されることは考えにくいが「もし次に電話を受けたときに名字を呼ばれると、相手の業者を信頼して油断してしまうことが考えられます。名乗ることは犯罪を呼び込む入り口になってしまう」。

 一方、名乗ることをやめてしまうと、親しい知人などからの電話に対して失礼になるのでは——と考える人は少なくない。

 佐伯さんは「電話をかけた方は相手が誰なのかがわかっているのに、かかってきた方はすぐにはわからない。かけた方こそ最初に名乗ることが正しいマナー」と言う。

 その上で、「マナーは世につれて変わっていきます。知人には『社会情勢に対応して、我が家では名乗らないことにしました』と丁寧に説明をしてはどうでしょうか」と話している。

 [記者から快適な通話ルール考えよう

 私は電話を受けた時、自分の名字を名乗ることを親や学校で習った世代だ。

 しかし、振り込め詐欺や悪徳商法の勧誘電話がはびこる中、今では私も自宅では名乗ることをやめてしまった。周囲の友人らも同様の対応をしているせいか、問題を感じたことはこれまでのところはない。

 長年マナーとされていたものがなくなったようで、ちょっとさみしい気がするが、慣れてしまえばそんなものかな、とも思えてくる。受話器の向こうの見えない相手と快適な関係を作るために、新しいルールが考えられてもよいのでは、と思う。(崎長敬志)

8月のテーマ 水道の水 飲みますか

 地域や住環境にもよりますが、水道の水をそのまま飲料水としては利用しないという人が増えているようです。市販のミネラルウオーターを購入したり、浄水器を使ったりする場合もあるでしょう。一方で、「我が町の水道水はおいしく飲める」という水自慢もよく聞きます。

 そこで質問です。問1、2について、それぞれひとつ選んで答えてください。具体的な理由や体験談、ご意見も添えてください。

 〈問1〉水道の水をそのまま飲みますか。

 〈1〉飲む

 〈2〉飲まない

 〈3〉ひと手間かけて飲む(浄水器を使う、煮沸するなど)

 〈問2〉問1で答えたようにしている理由は何ですか。

 〈1〉水道水でも問題なく飲める

 〈2〉安上がりだから

 〈3〉おいしくない

 〈4〉安全性が気になる

 〈5〉ミネラルウオーターを買うのが習慣になっている

 〈6〉その他

 氏名、住所、年齢、職業、電話番号を記入して、郵便(〒100・8055 読売新聞東京本社生活情報部)、ファクス(03・3217・9919)の「生活ふぉーらむ」係へ。インターネット(http://www.yomiuri.co.jp/komachi)からも投稿できます。8月15日締め切り。インターネットでいただいた意見と紙面は、ホームページでも公開します。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20060726ok02.htm