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2006年07月23日(日) 10時57分

パロマ事故、はんだ割れ2カ所に集中朝日新聞

 パロマ工業製のガス湯沸かし器による一酸化炭素(CO)中毒事故で、事故の背景の一つとみられている「はんだ割れ」と呼ばれる不具合は、安全装置内の特定の2カ所に集中していたことがわかった。構造的な欠陥ともみられるが、同社は安全装置の改修を一度も行わず、事実上放置していた。警視庁は同社の幹部らから事情を聴いている。

ガス湯沸かし器の回路図(概略)

 北海道恵庭市で95年1月に女子高生が重症となった事故を巡る損害賠償請求訴訟のなかで、同社の品質管理部長が明らかにしていた。

 はんだ割れは、金属部品同士をつなぐはんだの部分が割れる不具合。金属の質によって熱膨張率が異なることによって生じる。同部長の証言によると、はんだ割れが生じた場所は「電磁弁コイル」と「6Pコネクター」で全体の8割以上を占めた。複数のはんだ付け個所がある安全装置内の基板の中で特に負荷がかかりやすいとされる。

 これら2カ所ではんだ割れが生じると、湯沸かし器が点火しないという現象や、排気ファンが回転しないという現象が生じるという。

 同部長ははんだ割れの原因について、「温度差が繰り返されることによってはんだの部分にかかる力が集中」するためと説明。一方で事故機種の安全装置の改修については、製造開始から89年の終了まで「(パロマ側としては)ない」と言明した。

 はんだ割れを巡っては、排気ファンが止まってしまってもガスが出るように修理業者が配線を不正に改造し、その結果不完全燃焼によりCOが発生した死亡事故が、恵庭市の事故以外にも確認されている。

 東京都港区で昨年11月に起きた死亡事故でも配線が不正に改造されていたことが分かっている。

http://www.asahi.com/national/update/0722/TKY200607220549.html