悪のニュース記事

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2006年07月20日(木) 13時58分

7月20日付・よみうり寸評読売新聞

 〈失敗学の法則〉——この畑村洋太郎さんの著書は多くのことを教えてくれる。失敗はだれにもあるが、失敗に学ぶか学ばないかで、後々の差は大きい◆畠山彩香さんの事件で初動捜査に批判のある秋田県警、瞬間湯沸かし器事故で責任を認めるまで間があって歯切れの悪かったパロマの幹部にはぜひ読んでもらいたい本だ◆第一に、失敗を直視すること。見据えた結果から逆にたどって失敗の要因、からくりを突き止める。それが失敗学の第一歩だ。初動捜査の甘さを指摘されても「捜査に不十分な点はなかった」と秋田県警◆「県警としては当初から事件か事故かの断定はしていなかった」「聞き込みをやっても目撃情報は入ってこなかった」とも言う。反省の色がほとんどないあたりが不安◆パロマも最初は「製品には問題はない。不正改造が原因」と責任回避の姿勢があらわだった。失敗学の法則の中には〈情報断絶が諸悪の根源〉というのもある。パロマは組織全体でもっと情報の共有に心がけることだ◆これは経産省にもいえる。失敗には学ぶことが多い。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060720ig05.htm