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2006年07月20日(木) 09時07分

<パロマ事故>別機種も不具合 排気フード腐食で穴開き毎日新聞

 パロマ工業(名古屋市)製の瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、事故が多発した4機種の後に製造された1機種についても、98年ごろから排気フードの溶接部分が腐食して穴が開くなどの不具合が少なくとも数十件起きていたことが分かった。親会社のパロマは当時、第三者検査機関から対応を取るよう指摘されたほか、北海道の業界団体からも「穴から一酸化炭素が漏れ、重大事故を招く恐れがある」として全国出荷の約4万台すべてを回収するよう要望されたが、応じていなかった。
 問題の機種は家庭向けのLPガス瞬間湯沸かし器「PH—16CWF」。LPガス関連業者でつくる北海道エルピーガス協会(札幌市白石区、約2000事業所加盟)などによると、98年ごろから穴の開いた同製品が販売店に持ち込まれ、その後も利用者から同様の相談が相次いだ。事態を重く見た同協会が道内の検査機関で調べた結果、他社製品は溶接部分にステンレス素材を使っているが、同機種は腐食しやすいアルミニウム素材で、「排気フードの材質の耐食性が低いことが原因」と結論付けた。
 この機種による事故は未確認だが、同協会から連絡を受けた財団法人日本ガス機器検査協会はパロマに調査や対応を取るように促した。しかし、パロマは00年12月、構造が類似した「PH—16KWF」と「PH—20CWF」を含む計3機種について、販売店で調査を行う意向を示したが、一部で部品交換をしただけで改善されなかった。関係者によると、パロマは、設置の際に業者が傷付けたり、使用場所のせいで結露が発生したことなどが原因と主張したという。
 パロマの対応に業を煮やした道エルピーガス協会は01年5月、パロマに対し、「他社製品からは『腐食』及び『穴開き』事象は報告されていない。責任所在を明確にし、全品を自主回収に近い形で対処されたい」と、リコール並みの全品回収を求める異例の要望書を提出。しかし、それでも改善されず、「その後、うやむやになった」(同協会)という。【遠藤拓】
(毎日新聞) - 7月20日9時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060720-00000015-mai-soci