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2006年07月18日(火) 23時23分

パロマ、自社責任認める 「工業」社長辞意朝日新聞

 パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器で一酸化炭素中毒事故が相次いだ問題で、同社と親会社のパロマ(同)は18日、経済産業省が公表した17件とは別に10件の事故があったと発表した。事故は計27件、死者は計20人になった。パロマ側は、安全装置の不正改造が事故原因としていたが、機器の老朽化による事故があったことや、会社トップも15年前から事故発生を知っていたことを明らかにし、自社の責任を認めた。小林敏宏・パロマ工業社長は「消費者の安全を図った後に進退を考えたい」と辞任の意向を示した。

記者会見で深々と頭を下げる(右から)小林敏宏・パロマ工業社長、小林弘明・パロマ社長=18日午後、名古屋市瑞穂区のパロマ本社で

 今回明らかになったのは、福岡市で92年12月に1人、秋田市で94年2月に2人が死亡した事故などで、社内調査で各部署に散逸していた事故を示す文書が新たに見つかったという。

 パロマはこれまで、事故原因はすべて安全装置の不正改造だと説明していた。しかし、27件のうち不正改造は14件で、老朽化による安全装置の劣化が4件、調査中や不明が9件で、機器に問題はないとする主張を撤回した。

 また、不正改造を確認した14件で、3件は事前にパロマ社員や系列の修理業者が修理していたことも分かった。91年9月に長野県軽井沢町で1人が死亡、1人が入院した事故では社員が修理。87年1月に北海道苫小牧市で2人が死亡、3人が軽症を負った事故や96年3月に東京都港区で1人が死亡した事故では、パロマサービスショップ従業員が訪れていたという。ただ、修理と改造の関係は不明としている。

 パロマの小林弘明社長は「情報を十分に把握できていなかった。経営者として認識が甘かった」と述べた。

 父親の敏宏社長は、パロマ社長を兼務していた91年ごろ、事故を把握。「当時は被害者意識があった。判断ミスだった」と話した。

http://www.asahi.com/national/update/0718/TKY200607180362.html