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2006年07月16日(日) 21時28分

旅券電子申請、コストは1件1600万円 今年度で停止朝日新聞

 インターネット経由で旅券(パスポート)を申請できる電子サービスが、利用が低調なため07年3月末で停止される。05年度の旅券発給375万件のうち、電子申請は103件だったことが財務省の調査で判明。大幅な利用増が見込めないため、外務省は07年度予算要求を見送る方針だ。

 電子申請システムは02年度から約20億円かけて開発し、03年度末に稼働。埼玉、宮城、和歌山、岡山、福岡など12県が導入し、国は06年度の運営経費8億6200万円を予算計上している。

 財務省が予算の無駄を毎年チェックする「予算執行調査」で、これまでの累計では、電子申請1件の経費が約1600万円(通常の発給は3000〜4000円)もかかっていることがわかり、「廃止を含め見直しが必要」と外務省に指摘した。

 電子申請には、通常の手数料に加え、住民基本台帳カード(500円)、公的な個人認証(500円)、ICカードの読み取り機(約3000円)や各種ソフトのダウンロードが必要。5年か10年に1度の手続きなのに、手順が煩雑なことが敬遠される理由とみられる。人口の1%にも達していない住基カードの普及率の低さも背景にある。利用者側の視点を欠いたまま、巨額の開発費や運営費を投じた見通しの甘さが問われそうだ。

 外務省は、住基カードの普及率が高まるなど状況が変われば、再開も検討するとしている。

http://www.asahi.com/life/update/0716/002.html