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2006年07月14日(金) 10時07分

公取委 「やずや」排除命令 誇大広告認定 黒酢成分5分の1西日本新聞

 公正取引委員会事務総局九州事務所(福岡市)は13日、健康食品の通信販売大手「やずや」(同)に対し、黒酢を原料にした商品の成分説明を誇大に宣伝した景品表示法違反で、違反行為の差し止めなどを命じる排除命令を出した、と発表した。同法で最も厳しい排除命令が出されたのは全国の食品関連で3件目。同社は「不服申し立てはせず、命令に従う」としている。

 公取委が誇大広告と指摘したのは、同社の人気商品で中国産黒酢を濃縮加工してカプセルに詰めた「熟成やずやの香醋(こうず)」の折り込みチラシだ。

 広告の中でやずやは「中国産香醋(黒酢)を約20倍に濃縮してカプセルにした」と表示。ただ公取委の調査では、途中の製造過程で主要成分のアミノ酸の一部が分解しており、実際は想定される5分の1ほどしか香醋由来のアミノ酸が含まれていなかったことが判明。このため、事実以上に商品価値を高めた表示だった、と認定した。

 公取委は排除命令に至った理由について「同社は業界大手で、全国に商品を販売しているなど市場への影響を重視した」としている。九州内では、同事務所が昨年度携わった調査70件のうち、排除命令に至ったケースは1件だけだった。

 公取委から排除命令を受けた同社は同日、当分の間、テレビCMなどすべての広告活動の中止や、新聞広告で顧客に対しおわびと説明を行うことなどの対応策を発表。同社は「まずはお客さまへの説明責任を果たし、信頼回復に努めたい」とし、排除命令後に認められている不服申し立ては考えていないという。

 同社の2006年3月期の売上高は407億8200万円。うち、香醋は240億円で、購入している顧客数は全国で約100万人に上る。

 =2006/07/14付 西日本新聞朝刊=
(西日本新聞) - 7月14日10時7分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060714-00000009-nnp-kyu