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2006年06月28日(水) 21時39分

<日本WHO協会>元常務理事、詐欺容疑で逮捕 京都地検毎日新聞

 京都地検は28日、東北福祉大(仙台市)から研究費名目で420万円をだまし取ったとして、社団法人「日本WHO協会」(本部・京都市)の元常務理事で会社役員、奥山文朗容疑者(61)=京都市左京区=を詐欺容疑で逮捕し、協会本部など数カ所を家宅捜索した。同協会では不明朗会計問題が発覚しており、地検は実態解明に乗り出す。
 調べでは、奥山容疑者は同大学「感性福祉研究所」の研究の一部を担当。研究を協会に委託すると偽り、00年12月と01年5月、大学から協会名義の銀行口座に計350万円を振り込ませた。更に、研究に必要なシステム機器を協会から借りる費用が必要と偽り、同年3月、同様に70万円を振り込ませ、計420万円をだまし取った疑い。
 奥山容疑者は「実際に研究を委託し、リースも受けた」などと容疑を否認している。
 地検によると、奥山容疑者は75年ごろから協会で財務担当の常務理事を務める一方、研究所が98年から5年間実施した研究に個人的に応募。99年4月から「屋外及び屋内環境の感性に与える福祉効果の研究」を担当していた。99年度の研究成果として書籍やインターネットで集めた資料を研究所に提出したが、00年度以降は何も提出していなかった。
 奥山容疑者が同様に研究所に支出させた金額は4年間で計約1500万円に上り、地検は、すべて委託などの実態がなかったとみている。また、420万円については協会名義の口座に5%を残し、他は協会内で自らが開設した組織名義の口座を経由して自分の家族名義の口座に移していたという。地検は協会を「トンネルとして悪用した」とみている。
 同大学によると98年、当時の文部省から学術フロンティア推進事業の指定を受け、「感性福祉研究所」を設立。奥山容疑者は、その環境部門の研究グループ代表だった。大学広報課は「日本WHO協会常務理事という肩書で、疑う余地もなかった。信用を裏切られ、ショックを受けている」と話した。
 一方、同協会は内部調査で奥山容疑者が約885万円の不適正支出にかかわったと断定。全額弁済させたとして告訴はしない方針だが、会員が計95万円の業務上横領容疑で地検に告発していた。地検は不明朗会計疑惑も追及する。【太田裕之、渋江千春】
(毎日新聞) - 6月28日21時39分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060628-00000119-mai-soci