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2006年06月19日(月) 17時33分

コンビニの割りばし有料化も? 中国が急激な値上げ朝日新聞

 飲食店やコンビニエンスストアで割りばしがいずれタダではなくなるかもしれない。最大の供給国、中国がこのところ急激な値上げに走っているからだ。

 林野庁の統計(04年)では、日本で1年間に消費される割りばしは248億膳(ぜん)。うち中国からの輸入分は約241億膳と97%以上を占める。中国産品におされ、国産材を使って日本国内で生産する割りばしは約5億膳で、10年前の6分の1まで縮小した。

 その最大の供給国である中国で、昨年末に急激な価格引き上げが実施された。

 「日本割箸輸入協会」(大阪市)によると、中国側は(1)シラカバなど原木の値上がり(2)人民元切り上げ(3)付加価値税の還付停止(4)原油価格上昇に伴うコスト増——などを理由に、当初は昨年12月1日から30%、今年3月1日から20%の値上げを通知。12月の30%上げは実施されたものの、残り20%分は市場の混乱を避けるため、当面延期されている状態という。

 同協会の山口晴久・広報室長は「中国では3月の全国人民代表大会で環境保護の姿勢がより明確になったうえ、4月1日からは割りばしもぜいたく品として新たに5%の消費税が適用されることになった。今後いっそう供給が厳しくなることはあっても、逆の材料は見当たらない」と話す。

 こうした動きを受けて国内の大口需要者の間では警戒感が広がる。

 大手コンビニチェーン「ファミリーマート」は、輸入価格上昇後の2月、チェーン各店への割りばし売り渡し価格を値上げした。「ローソン」「セブンイレブン」や持ち帰り弁当の「オリジン東秀」などは、輸入元の再検討を進める。

 牛海綿状脳症(BSE)問題で米産牛肉がストップしたままの牛丼業界にとっては、泣きっ面に蜂の状況だ。

 「松屋フーズ」ロジスティクス事業部の宮西雄一グループマネジャーは「価格転嫁はない。昔のように置きばしにするのも、お客様に受け入れられるかどうか。今のところはほかの経費削減で吸収するしかない」。

 「吉野家ディー・アンド・シー」企画室の木津治彦・広報IR担当は「すでに乾いたぞうきんを絞るようなコスト削減を進めてきた。もう鼻血も出ません」。

 輸入協会の山口氏は言う。「中国の現状をみて、ロシアも原木の値上げの動きを見せている。いずれ日本でも、割りばしの有料化を考える時期が来るのではないか」

http://www.asahi.com/life/update/0619/005.html