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2006年06月18日(日) 13時02分

貸します詐欺:ますます横行、多重債務者狙い脅すケースも… /岩手毎日新聞

 ◇「低金利融資」甘言にご用心
 低金利の融資をうたい、保証金名目で金をだまし取る融資保証金詐欺、通称「貸します詐欺」が県内で猛威を振るっている。特に多重債務者を狙ってダイレクトメール(DM)を送り付けるなど手口は悪質で、県警や消費生活センターが注意を呼び掛けている。
 「貸します詐欺」は、数%〜10%台前半(年金利)の破格の低利での融資をDMや携帯電話のメールで勧誘し、融資のための「保証金」という名目で指定の口座に金を振り込ませる。実際には融資はされず、そのまま音信不通になるのが一般的な手口だ。「ブラックリスト消去費用」や「事務手数料」などの名目で複数回振り込ませる場合もある。最近では大手の金融機関や消費者金融の社名、ロゴマークに酷似したものを使うなど手口が巧妙化している。
 警察庁のまとめによると、05年の全国の被害件数は約9900件、被害総額は約66億8000万円(ともに前年比73%増)。県内でも05年は163件(同比155%増)、総額約1億840万円(同比15%増)に上る。06年の県内は5月末までで40件、約3022万円。勢いが衰える気配はないという。
 盛岡市消費生活センターの佐藤亮主査によると被害者の大半は多重債務者で、「自己破産した人の氏名が掲載される官報や、流出した金融機関のブラックリストなどからDMやメールの送り先を限定している可能性が高い」と言う。また、他の種類の振り込め詐欺と同様に振込先口座は闇で売買された口座である場合が多く、県警捜査2課の小野寺勝善次長は「相手の実態がつかめず、検挙はなかなか難しい」と話す。
 県内の50代の女性は59万円の被害に遭った。女性は多重債務者で、DMを見て借金を一本化しようと業者と連絡を取った。7回にわたって保証金を支払ったが融資されず解約を申し出ると解約料を請求されたという。他にも「勤め先や子どもの学校に電話するぞ」と脅された被害例などもある。佐藤さんは「どの金融機関からも借金できない多重債務者の弱みに付け込んでいる。冷静な判断をしてほしい」と警鐘を鳴らす。【岸本桂司】

6月18日朝刊
(毎日新聞) - 6月18日13時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060618-00000045-mailo-l03