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2006年06月14日(水) 16時02分

ライブドア、午後株主総会 株主15万人超 “想定外”に緊迫産経新聞

堀江被告退陣 「業種不明の企業」から脱皮も…
 証券取引法違反事件で創業者の堀江貴文被告(33)ら旧経営陣の大半が逮捕されるという異常事態に陥ったライブドアの臨時株主総会が、14日午後から千葉市の幕張メッセで始まる。株主総会には15万人を超える株主のうち、株価急落や上場廃止で損失を被った個人投資家も多数出席するとみられ、ライブドアは2万席を確保し、多数の社員を会場に派遣して準備や対応をしている。昨年の総会には約8000人が出席、6時間に及ぶ“ロングラン総会”となった。ライブドアは「今年はどうなるか全くわからない」(関係者)と“想定外”の展開への緊迫感を強めている。(谷口正晃)
≪社内ではすでに過去≫
 旧経営陣が逮捕された1月24日以降、平松庚三社長はグループ立て直しを最優先してきた。中核事業をメディア、ソフト、ネットワーク事業と位置づけ、USEN傘下入りに活路を求めた。
 すでに、非中核事業については、売却を始めている。また、法人として罰金刑を受ければ、証券会社の株を20%以上保有できなくなるため、グループ営業利益の8割を稼ぎ出す金融事業も、手放す方向で交渉を進めることになる。
 この結果、ライブドアは、ポータルサイトを中心に、ソフトの開発販売、無線LAN運営を行う“普通”のIT(情報技術)企業になるわけだ。時価総額をてこにM&A(企業の合併・買収)で業容を急拡大させ、金融事業で収益を稼ぎ出す「業種不明」の企業ではなくなる予定だ。
 ポータルサイトは事件直後には広告主が離れ、事件に対する興味が失われるとともに利用者が急減した。最近では落ち着きを取り戻し、動画検索などの新サービスも次々と打ち出されている。ソフト事業の中核会社、弥生も好調だ。
 「社内では堀江氏のことはほとんど話題に上らず、新たな気持ちで仕事に取り組んでいる」(平松社長)。新生ライブドアは少なくとも社内的には、混乱から抜け出しつつある。
≪対外的な清算はまだ≫
 しかし、対外的な清算はこれからだ。フジテレビジョンがライブドアに対して345億円の補償を求めているほか、子会社もライブドアと旧経営陣に16億円超の損害賠償を求めている。個人株主も総額132億円余りの損害賠償を求めており、金額はさらに増える見通しだ。
 また、新生ライブドアと提携する企業が出始める一方で、旧経営陣に対する不信感を引きずっている企業は多い。「事件後の対応をみても、ライブドアから“堀江体質”が完全に抜けたとは感じられない」(大手メディア)と社会的な信頼回復にも課題を残す。
 臨時株主総会ではさらに、大株主の米投資ファンドが、USEN役員の社外取締役就任に異議を唱える見通しで、新体制に対して、株主の全面協力も得られていない。
 株主至上主義を唱えていた堀江被告だが、新経営陣はこうした15万5000人の株主の声に耳を傾けるのだろうか。臨時株主総会での対応がその試金石となる。
(産経新聞) - 6月14日16時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060614-00000024-san-bus_all