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2006年06月10日(土) 06時25分

死亡事故のエレベーター、ブレーキパッド摩耗朝日新聞

 東京都港区の公共住宅(23階建て)で、都立高校2年の男子生徒(16)がエレベーターに挟まれて死亡した事故で、事故機のブレーキを作動させるブレーキパッドが隣の同型機に比べ、すり減っており、本来は付着してはいけない油がブレーキ部分に付いていたことが警視庁の調べで分かった。エレベーターは事故後、電源が切られた状態にもかかわらず、天井近くまで上昇しており、同庁はブレーキパッドの摩耗や油がブレーキの利き具合に影響を与えた可能性もあるとみて、事故との関連を調べている。

 捜査1課の調べでは、事故の通報を受けて駆けつけたメンテナンス会社「エス・イー・シーエレベーター」社員は、屋上の機械室に向かい、主電源を切断。エレベーターは電源を切るとブレーキが自動的にかかってその場にとどまるが、社員はさらにかご部分を下げる必要があると考え、ブレーキを解除し、手動でワイヤを巻き戻してかごを下げようと試みた。しかし重みで動かせなかったため断念し、ブレーキを再びかけた。

 その後、東京消防庁のレスキュー隊がワイヤの巻き上げ機が動かないようにロープで固定し、男子生徒が挟まれたエレベーターの床と12階の天井の間を器具で押し広げて救出した。

 救出後に隊員が巻き上げ機のロープを外すと、ブレーキがかかっていたにもかかわらずエレベーターは上昇を始め、徐々に加速して天井近くに衝突したという。

 警視庁は、ブレーキが作動していたのにエレベーターが動き出した経緯に注目。油やブレーキパッドの摩耗でブレーキの性能が落ちていた可能性もあるとみて、保守管理を担当するメンテナンス会社の歴代担当者らから事情を聴いている。

http://www.asahi.com/national/update/0610/TKY200606090458.html