2006年06月10日(土) 17時01分

シンドラー社エレベーター：閉じこめなどトラブル５件−−小松日の出合同庁舎　／石川（毎日新聞）

　◇昨年来、閉じこめなどトラブル５件−−運転停止し１２日に点検
　東京都港区で男子高校生がエレベーターに挟まれ死亡した事故と同じ「シンドラーエレベータ社」製の２基が設置されている石川県小松市日の出町１の「小松日の出合同庁舎」で、庁舎に入っている国の機関の男性職員がエレベーター内に１０分間閉じ込められるなど昨年から５件のトラブルが発生していたことがわかった。また、これらのトラブルを受けて金沢市では９日、同社のエレベーターが設置されている市有の２施設を臨時点検した。
　金沢国税局によると、合同庁舎は地上７階、地下１階建てで０２年１１月に完成。小松税務署のほか、小松公共職業安定所などが入っている。税務署にあったトラブルの報告では昨年７月、男性職員１人が降下中に４階の床よりも約１０センチ下方で停止したままドアが開かず、異常通報を受けて管理者が駆けつけるまで約１０分間閉じ込められたという。
　このほかにも、ボタンに反応せず、開閉を繰り返すなど異常運転が過去に発生していた。報告を受けて国税局は７日から運転を停止し、１２日朝から金沢市のビル管理会社による点検を行う予定だという。
　◇金沢の市住など点検
　県が把握しているシンドラー社のエレベーター（旧日本エレベーター工業製も含む）は建設中のものを含めて県内に９０基。マンションなど民間では８１基、公営住宅など公的な建物では９基。小松市の合同庁舎以外でのトラブル報告は今のところないというが、金沢市では安全のために金沢市田上本町の田上本町市営住宅などをシンドラーエレベータ金沢営業所が臨時点検。それぞれの運転に異常がないことを確認した。また、県も管理者に対し点検を指導する。【泉谷由梨子】

６月１０日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060610-00000198-mailo-l17