悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年06月09日(金) 03時11分

<エレベーター事故>原因はブレーキパッド劣化 警視庁捜査毎日新聞

 東京都港区のマンションで都立高2年、市川大輔(ひろすけ)君(16)がエレベーターに挟まれて死亡した事故の原因として、事故機のブレーキの不具合が焦点として浮かんでいる。警視庁捜査1課の調べで、かごの昇降を止めるブレーキパッドが劣化していたことが新たに判明。構造的な欠陥があったか、保守管理に問題があるとみてブレーキ部分に重点を置いて検証していく。
 業界関係者によると、エレベーターのブレーキは、人の乗るかごを昇降させるワイヤの巻き上げ機と、回転させるモーターの間の軸部分に付いている。軸に取り付けたドラム(円筒)やディスク(円盤)にブレーキパッドを強い力で押し付け、巻き上げ機の回転を止める仕組みになっている。
 事故機は市川君が救出された後、一気にかごが上昇して最上部にある機械室の床下部分に衝突したことが保守管理会社の社員の証言で明らかになっている。この社員は同課の聴取に「ブレーキをかけたが利かなかった」と説明した。
 同課の現場検証では、事故機はブレーキパッドの接触面が劣化していた。劣化すると、部品の交換や、溶剤で磨いて摩擦力を強めたり、ブレーキのばねを強めるなどの処置が必要となる。また、ブレーキに通常より油の量が多く付着していた。
 現在のところ、通電状況などに異常はみられず、事故機ではこうした補修がなされていなかったか、ブレーキ部品に問題があった疑いが出ている。
 検証では製造元の「シンドラーエレベータ」(江東区)のスイス本部から、ブレーキ部品を取り寄せ、現場の事故機で昇降実験を行う。また、保守管理会社「エス・イー・シーエレベーター」(台東区)などから契約書や作業マニュアル、業務日誌、故障記録日誌、不具合報告書など書類約150点を押収しており、分析を進める。【宮川裕章、鈴木泰広】
(毎日新聞) - 6月9日3時11分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060609-00000014-mai-soci