2006年06月09日(金) 17時01分

シンドラー社エレベーター：新たな不具合はないが…県が緊急点検　／広島（毎日新聞）

　◇公共、民間施設で−−２８日までに国へ報告
　東京都港区芝１のマンションで、都立高２年の男子生徒がエレベーターの床と１２階の天井に挟まれて死亡した事故を受け、県建築指導室などは８日、広島市や福山市などと連携し、県内の公共、民間の両施設で、シンドラーエレベータ社製のエレベーターの緊急点検などを７日から始めたと発表した。８日以降に新たな不具合の報告はないという。【吉川雄策、大沢瑞季】
　同室などによると、県内では事故機と同型のエレベーターについては、７日に不具合が発覚した西区福島町２の区地域福祉センター以外に報告はないが、同社製のエレベーターは、県内の民間施設では約１００基あると見ており、県地域事務所などを通じて所有者などに自主点検を求める。緊急点検は国土交通省の指示で、事故機と同型のエレベーターは１６日、事故機と別型のエレベーターは２８日までに県などが点検結果を同省に報告する。
　中川英治・同室長は「（同社）広島支社にも県内の設置場所の資料提供などを求めている。県民の安全・安心のため早急に点検を終わらせたい」と話した。
　一方、広島市は５日付で、市営住宅のすべてを点検するよう通知を出した。同社製エレベーターは１１基あるという。また民間施設にある同社製エレベーターも点検するよう通知を出す予定。西区地域福祉センターでは、０４年１２月から０６年４月にかけ、エレベーターの不具合が４件発生。同センターによると、２階と３階の間で停止したり、ドア横に取り付けている振動防止用ゴムが外れて、約３〜４時間ドアが閉まらなくなるなどした。いずれもけが人はなかったが、８日から使用中止。エレベーターは９７年に設置され、毎月２回、定期点検をしていたという。

６月９日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060609-00000218-mailo-l34