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2006年06月08日(木) 03時02分

エレベーター圧死 シンドラー社捜索 業過致死容疑 ブレーキも問題か産経新聞

 東京都港区の港区住宅公社が管理するマンションのエレベーターで都立高校2年、市川大輔(ひろすけ)さん(16)が圧死した事故で、警視庁捜査1課は7日、安全管理に問題があった疑いがあるとして、業務上過失致死容疑でエレベーターを製造した「シンドラーエレベータ」(本部・スイス、日本法人・江東区)など関係6カ所を一斉捜索した。シンドラー社製のエレベーターが全国で不具合を起こしていた事実が次々明らかになり、不安感が広がっていることから、早期の強制捜査が必要と判断した。
 ほかに捜索を受けたのは、港区役所の都市計画課と港区住宅公社、今年4月からエレベーターの保守点検をしていた管理会社「エス・イー・シーエレベーター」(台東区)など。
 事故機を含めた同マンションのエレベーターは平成9年に製造され、過去3年間に、ドアが開かなくなって中に閉じこめられるなどのトラブルが41件起きていたことが明らかになっている。
 長崎県佐世保市の県営住宅のエレベーターでも今年4月、女性が約1時間閉じこめられる事故があり、女性が精神的ショックから通院を続けているほか、海外でも死亡事故があった事実が判明するなど、全国に7000基以上あるシンドラー社製のエレベーターに対する不安感が広がっていた。
 発生から5日目という早期の捜索では、事故機の設計資料やトラブルに関する報告書、メンテナンス記録などを押収。捜査1課は専門家を立ち会わせて6日と7日に行った現場検証の結果、ドアが開いた状態では昇降しないようにコントロールするコンピューター制御盤の「ソフト」に加え、ドアが閉まっていないのに上昇を許した「ブレーキ」に問題があり、複合要因で事故が起きたとの見方を強めている。
 機械の問題に加え、不具合が相次いでいながら事故を回避できなかった原因について、トラブルの連絡体制や対処方法にも問題があったとみて、関係者から詳しく事情を聴いている。また8日にも、事故機を使って再現実験を行う方針。
 市川さんは今月3日午後7時20分ごろ、自宅のある港区芝のマンション「シティハイツ竹芝」12階で、自転車にまたがったまま後ろ向きでエレベーターを降りようとした際、エレベーターが急上昇し、自転車ごとエレベーターの床と天井に挟まれて窒息死した。
 ドアは人が乗る「かご」側と、各階ごとの両方が全開のままだった。
(産経新聞) - 6月8日3時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060608-00000000-san-soci