悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年06月08日(木) 08時42分

シンドラー社エレベーター、閉じ込め・急降下各地で朝日新聞

 閉じこめや誤作動、急降下——。東京都港区で高校生がエレベーターに挟まれて死亡した事故で、7日、警視庁の捜索を受けたシンドラー社が製造したエレベーターは、これまでも各地で不具合が報告されていた。同社製を備えた建物では、事故の後、相次いで運転を取りやめた。日常生活に欠かせないエレベーターの欠陥に、人々の不安が広がっている。

     ◇

 6日午前、広島県呉市坪ノ内町の市営アパートで、シンドラー社製のエレベーターに市内の女性(45)が約45分間にわたって閉じこめられた。

 呉市住宅課によると、女性が1階で降りようとしたところ、ドアが開かなかったという。非常ボタンの警報音を聞いた市施設の相談員が同社広島支社に連絡。到着した技術者が扉を開けた。同社は「何らかの衝撃でドア駆動用のベルトが外れた」と説明しているという。

 茨城県日立市の4階建ての県営住宅では昨年7月、母親と子ども2人がエレベーター内に約1時間閉じ込められた。子どもの一人が「エレベーターに乗りたくない」と恐怖心を抱いたため、家族は12月、市内の別の県営住宅に引っ越したという。

 仙台市の宮城県図書館ではエレベーター5基がシンドラー製。うち4基が過去3年間で、押しボタンが作動しなくなる、フロアより上で停止する——など10件の問題が発生した。いずれも部品交換や調整作業で解消されたという。

 福岡県久留米市の県青少年科学館では03年5月、親子や高校生ら4人が乗ったエレベーターが、扉が閉まったまま1階から3階の往復を繰り返すトラブルがあった。

 20分後駆けつけたメンテナンス業者が、1階でとまったところで扉を非常解除して救助。19歳の女性が気分が悪くなり、病院で治療を受けた。

 兵庫県西宮市住宅保全グループによると、市営団地で98年6月ごろ、小学生の女児が乗ったエレベーターが、7階付近から3階付近まで急降下したと自治会から市に届け出があった。女児にけがはなかったが、当時、シンドラー社が点検したという。

 朝日新聞が調べたところ、シンドラー社製エレベーターでは、都道府県や市などが把握しているだけで、過去3年間に、閉じこめや誤作動など人が乗っている時のトラブルが100件以上報告されている。

http://www.asahi.com/national/update/0608/TKY200606070443.html