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村上ファンドの村上世彰代表は５日の記者会見で、阪急ホールディングスによる阪神電気鉄道株の公開買い付け（ＴＯＢ）について「成立するよう、基本的に応じることを決めた」と話し、保有する阪神株（約４７％）のほぼ全部を売却する意向を表明した。阪神の取締役にファンドの役職員を送り込み過半数を占める株主提案も取り下げるとした。
１０月１日予定の阪急と阪神の統合手続きは順調に進む見通しだ。村上氏が保有する阪神株を売却することで、阪神への影響力はなくなる。村上氏は「数年たって、統合して良かったといってもらえればうれしい」と話した。
また村上氏は、当初は阪神に対し、阪急ではなく、京阪電気鉄道、近畿日本鉄道との統合を提案していたことも明らかにした。これまでＴＯＢ応募に難色を示していた理由については「（阪急と阪神の統合が）拙速ではないかと思った。統合したらここまで（会社が）良くなることをコミットメント（約束）してもらいたかったから」と語った。
５日午前の東京株式市場の終値は、統合確実との報道を受け、阪急株が先週末の終値より１１円高の６１９円。阪神株は同１円安の９３０円で、阪急によるＴＯＢ価格に張り付いた。