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2006年06月05日(月) 07時44分

メディア注視の中、慎重捜査 秋田小1事件朝日新聞

 米山豪憲君が殺害されてから18日。捜査線上に浮かんでいた畠山鈴香容疑者の動向を、多数の報道陣が長く見守るという特異な状況の中、捜査は慎重に進められていた。

 捜査本部は発生当初から、近所の顔見知りの人物による犯行との見方を強めていた。豪憲君が最後に目撃された公園と自宅との「空白の80メートル」の間に住み、小学4年の長女(当時9)を1カ月余り前に亡くした畠山容疑者は、豪憲君の家とトラブルがあったとの聞き込み情報もあり、早々に何らかの事情を知る人物として浮かび上がった。

 畠山容疑者は豪憲君事件の前、長女を「事故死」と判断した県警に対して、たびたび再捜査を迫っていた。豪憲君が行方不明になった直後の捜索に参加した際には「うちの子にも何かあったんだ。事故と言われたが、ずっとおかしいと思っていた」と話していた。

 豪憲君が遺体で見つかると、県警は長女の件での「被害者対策」という形で、畠山容疑者が身を寄せていた能代市の実家の前に捜査車両をとめて、畠山容疑者と周辺の監視を始めた。

 その後、報道陣も続々とこの実家周辺に集まった。畠山容疑者は実家内に記者を入れて話をしたり、テレビのワイドショーに生出演したりして、「疑惑」を否定し続ける異例の事態となった。

 こうした状況が続くなか、捜査本部は、毛髪、ランドセルの指紋、タイヤ痕など、遺体やその周辺に残っていた物証の分析や、目撃証言の収集を着実に進めたが、慎重な捜査を強いられ時間がじりじりと過ぎた。

 一時は長期化の観測も流れたが、鑑定で毛髪のDNAが同容疑者と一致し、死体遺棄には関与した疑いが強まったと捜査本部は判断した。徹底した聞き込み捜査をしても他に不審人物がまったく浮かんでこないこと、自宅や車を早期に捜索する必要性が強まったことなどから、同容疑での逮捕に踏み切った。

http://www.asahi.com/national/update/0605/TKY200606040241.html