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2006年06月04日(日) 10時17分

住宅リフォーム 中高年の失敗しないコツとは毎日新聞

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リビングデザインセンターOZONEでは、設計図をもとに、リフォームのイメージをパソコンで立体図にする有料相談もある=松田嘉徳写す    拡大を続ける住宅リフォーム市場。需要を支えているのが、新築着工戸数の多かった70〜80年代に家を建てた世代だ。背景には、退職や子どもの独立を機に「改築で暮らしもリセット」という思いもある。リフォーム詐欺も取りざたされる今、中高年の失敗しないリフォームのコツをまとめた。【國保環】
 野村総合研究所の推計によると、住宅リフォームの市場規模は現在約7兆円で、2010年には8兆円程度に膨らむ。団塊世代が退職金を得ることと、新耐震基準(81年施行)前の住宅の耐震化を国が推進しているのが2大要因で、築25〜30年の家が中心と見ている。そこで需要の中核となる、団塊世代の夫婦をモデルとして考える。
●夫婦の意識チェック
 「リフォームは、老後の暮らし方を考えるきっかけにするつもりで取り組んでほしい」
 年配世帯のリフォーム設計を多く手がけてきたエス・オウ設計事務所(東京都中央区)代表、寺林成子さん(56)=1級建築士=は忠告する。「実は、夫婦で描いている老後の暮らし方が違っていることが多いのです」
 例えば、妻は「もう食事の支度に気を使わず、おいしいものは外食で」とキッチンを狭くしようと考え、夫は「定年後は友人を招いてにぎやかにしたいから、キッチンとリビングを一体に」と考えている−−などは、よくあるケースだという。
 こういうズレに気付くには▽食事の時間▽来客数▽就寝時間−−など、定年後に想定する生活を夫婦別々に列挙することだ=チェック項目別表。「話し合いながら相違点を埋めていくと、リフォーム計画だけでなく夫婦関係の見直しもできます」
 その上で「一緒に見て選ぶ、決める、を徹底すること」と言う。住宅・設備機器メーカーのショールームやセミナーに足を運んだり、本を読んで、完成後のイメージを共有するよう求めている。
●業者選び
 方向性が決まったら、次はどこに依頼するか。家造りの情報提供や相談を受けている「リビングデザインセンターOZONE」(東京都新宿区、03・5322・6500)のコンサルティンググループマネジャー、田頭啓子さんは、施工範囲と業者の得意分野を確認するようアドバイスする。
 キッチンや浴槽など設備だけの取り換えなら、それぞれのメーカーで十分。家を建てたメーカーや工務店を信頼しているなら、構造もよく分かっているので安心だ。
 また、最初から一業者に絞るのでなく、必ず複数から見積もりを取ること。その上で、すべて同じ条件に再編成して比較する。例えば、システムキッチンの交換。A社はキッチンの廃棄料を価格に入れていないが、B社は床の張り替えまで含めている−−など、記載内容はまちまちだ。「ぱっと見の安い高いに惑わされず、じっくり読み込むこと。予算の1割は別にとっておくと、工事が増えても安心」だという。
 一方、寺林さんによると、避けるべき業者は▽「このままでは家が傾く」など不安をあおる▽「今なら安くできる」など意思決定を急がせる▽契約書の締結を渋る▽自分の意見を押し付ける−−などの業者という。
●ホームドクター
 リフォームも、設計事務所に依頼する人が増えている。NPO法人「家づくりの会」(東京都渋谷区、03・5771・6051)代表理事の半田雅俊さんは「設計士を、家のかかりつけ医として使ってほしい」と話す。
 個人住宅を手がける全国の建築家41人でつくる同会は、設計士と施主を結びつけるセミナーなどを20年以上続けている。「リフォームには家の診断も必要。例えば基礎を補強する必要があるなど、建物全体で必要個所を判断できるのが設計士。継続的に相談してほしい」という。
 工事費の10〜15%の設計料がかかるが、業者の選定や価格も含めた交渉も任せられるので、精神的に楽というメリットもある。OZONEの田頭さんは「水回りを移したり壁を取り払うなど、今と違う空間作りを目指すなら、設計事務所も選択肢の一つ。工事費500万円くらいが一つの目安」と助言する。
(毎日新聞) - 6月4日10時17分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060604-00000010-maip-soci