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2006年06月01日(木) 02時03分

最高検、一転手厚い対応 明石花火事故遺族ら再度の要請朝日新聞

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検察庁に入る明石歩道橋事故の遺族ら=31日午後、東京・霞が関で

 兵庫県明石市で01年、11人が死亡した花火大会歩道橋事故の遺族らが31日午後、東京の最高検を訪れ、事故当時の明石署長らを起訴するよう申し入れた。3月末の要請の際、事務官が立ったままメモも取らずに応対して遺族から強い抗議を受けた最高検は、今回は栃木庄太郎刑事部長が謝罪したうえ、検察官ら計7人が話を聞く手厚い対応ぶり。遺族は「全国の検察で同様の対応をするよう求めていきたい」と話した。

 この日は前回とは違って、2人の事務官が庁舎の入り口まで来て遺族らを出迎えた。遺族らは、前回の抗議を受けて旧待合室を改装し、机といすを入れた1階の「面談室」に通された後、さらに10階にある会議室に案内された。

 最高検側は、栃木刑事部長のほか検察官2人と事務官5人。今回は栃木刑事部長や検事から名刺を差し出した。双方が着席して面談が始まり、冒頭、栃木刑事部長が立ち上がって「前回は配慮が足りず、はなはだ遺憾だった」と謝罪し、退席した。

 遺族と検察側の自己紹介のあと、9人の遺族が1人ずつ、要望や事故当時の状況などを話した。検察官は約2時間半にわたって耳を傾け、時折メモを取っていたという。事務官らがやりとりをメモにとった。検察官は面談の最後に「痛ましい事故であり、今回のことを踏まえた上で、できるだけよいようになるよう(神戸地検に)指導したい」と話したという。

 遺族の1人で次男を亡くした下村誠治さん(47)は「前回とは百八十度違う対応だったと思う」と評価したが、「(3月末の)最初の待合室の対応がすべて。ごまかされないよう、全国で同様の対応を求めたい」と話した。

 同事故で、当時の署長と副署長の2人は業務上過失致死傷容疑で書類送検されたが、神戸地検が不起訴とした。遺族の申し立てを受けた神戸検察審査会が昨年12月、異例とも言える2度目の「起訴相当」議決をしている。同罪での公訴時効は、7月21日。遺族らは近く、神戸地検にも署長ら2人を起訴するよう申し入れる。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200605310048.html