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2006年06月01日(木) 13時58分

<改正道交法>民間駐車監視員の取り締まりスタート毎日新聞

 改正道路交通法が1日施行され、民間の駐車監視員による取り締まりがスタートした。放置車両は即時に摘発され、違反した運転者が反則金を納付しない場合は所有者に納付義務が課せられるなど、取り締まりは大きく様変わりした。初日は、東京、愛知などで監視員が使用した違反ステッカーを作成する携帯端末が作動しない不具合が発生するなどのトラブルもあった。
 ■出 動
 飲食店など約3600軒がひしめく繁華街、東京・新宿の歌舞伎町。商品を搬入するトラックや買い物客の車などの路上駐車が目立つ。午前9時、警備会社「ジェイ・エス・エス」(新宿区左門町)の駐車監視員は真新しい緑色の帽子と制服姿で取り締まりを始めた。
 2人1組で巡視。歌舞伎町に面する「靖国通り」で、さっそく放置されたバイクを発見した。「違反車両発見。これから作業を開始します」と告げた後、バイクの前後からデジタルカメラで撮影。携帯した端末で違反を確認した日時や場所、ナンバーなどのデータ入力を始めた。しかし、端末の調子が悪く何度入力を繰り返しても作業が完了できない。監視員は「屋内でしかテストしていなかった。直射日光に当たってバッテリーがおかしくなったのかもしれない」と頭を抱えた。結局、周辺の警戒にあたっていた警察官が近くで作業をしていた別の監視員を呼び寄せて入力作業をさせ、違反ステッカーをハンドルに張り付けた。監視員2人はほっとした様子で顔を見合わせた。
 当初の予定では、5〜10分程度で作業を終えるはずだったが、完了したのは、バイクの発見から約45分後だった。
 ■ビジネスチャンス
 ジェイ・エス・エスは新宿区内の4署から駐車違反の取り締まり業務を受託した。監視員として新規に採用した約70人は50〜60代の男性が中心で女性は4人。大手スーパーや化学メーカーの元社員、フリーターなど経歴はさまざまで、警察官のOBも5人いる。同社は「エキスパートとしての有用さ」を強調する。「採用した元警察官は取り締まり経験があって交通法規に詳しい。社員を指導する人材にと期待している」と話している。
 同社はもともと、企業向けの危機管理コンサルティングや高速道路のパトロールなどが主な業務。駐車違反の取り締まりは、新たなビジネスチャンスと位置づけているという。
 監視員には、公平に取り締まるよう指示している。「暴力団事務所の前に止めてある車は怖いとか、顔見知りだからという理由で違反を見逃していると、必ず問題が起きる」と担当者は話す。摘発されたドライバーとトラブルになった場合は近くで待機している責任者を呼ぶことになっている。警視庁も監視員に対し、危険を感じたら現場から離れるよう指導している。【佐々木洋、田村彰子】
 ◇東京、愛知など5都府県で端末機トラブル
 毎日新聞の調べでは、駐車監視員が違反情報を入力する携帯端末が作動しないなどのトラブルが東京、愛知、京都、兵庫、大分の5都府県で発生した。
 愛知、京都では、すべての端末が一時起動しなかった。東京では、違反ステッカーを印刷する携帯式プリンターが作動しないなどのトラブルが数件起きた。兵庫ではデジタルカメラが故障し、大分では現場住所の登録ができないなど2台が作動しなくなった。
 警察庁は「トラブルの情報を収集して原因を究明したい」と話している。
(毎日新聞) - 6月1日13時58分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060601-00000039-mai-soci