2006年05月31日(水) 00時00分

石綿労災認定１０５人　全国２位（朝日新聞）

　厚生労働省が３０日発表した、０５年度のアスベスト（石綿）が原因の労災認定者数は、県内が１０５人（肺がん２４人、中皮腫８１人）と、大阪府に次いで全国で２番目に多かった。前年度の２０人（肺がん２人、中皮腫１８人）の約５倍。３月に施行された石綿新法による特別遺族給付金の請求件数も、約２カ月で１５１件にのぼった。

　兵庫労働局労災補償課によると、石綿が原因の労災認定者数は、９７年度が２人で、その後は７〜２２人で推移していた。だが、昨夏にクボタが石綿被害を公表して以来申請者数が急増し、０５年度で２３１人（肺がん８８人、中皮腫１４３人）となった。申請が認められなかったケースは２０人（肺がん１４人、中皮腫６人）だった。

　石綿新法で、労災申請の時効が過ぎた遺族を対象にした特別遺族給付金の支給請求件数（２６日現在）は、約２カ月で１５１件と、０５年度の労災認定件数を大きく上回っている。うち４０件が支給決定されている。

　労災認定の方が、特別遺族給付金よりも条件がよく、窓口になっている各労基署の窓口では、「もう少し早く知っていれば、労災申請ができたのに」との声も聞かれるという。

http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000000605310001