2006年05月31日(水) 00時00分

「食品の裏側」著者・安部さん／来月講演（朝日新聞）

　食品添加物の功罪をつづり、４０万部を超えるベストセラーとなった「食品の裏側」の著者、安部司さんの講演会が６月４日、福岡市で開かれる。食品添加物だけでジュースなどを作る実演を交え、身近な食品の「正体」に迫る。

　安部さんは、元食品添加物商社のトップセールスマン。「これを使えば作業が楽」などと言って伝統的な方法でかまぼこや漬物を作ってきた工場に添加物を売り、質の悪い肉を立派なハムに仕立てる添加物の配合を考えては加工会社に紹介したという。

　数十種類の添加物を入れて開発したヒット商品のミートボールを、娘がおいしそうに食べるのを見てショックを受け、退職。以後は「食品添加物の神様」とまで言われた知識を生かし、「手軽で便利」な加工食品に頼る現代の食生活に警鐘を鳴らす活動をしている。

　「とても食べ物とは呼べないような代物を、消費者は何も知らずに食べている。加工食品の現状を知ってほしい」と安部さん。講演会では、添加物の表示のからくりや、安全な商品の選び方なども紹介する。

　午後２時から、福岡市南区の市男女共同参画推進センター・アミカス。参加費は前売り大人千円（当日１８００円）、中学生から４歳前売り５００円（同８００円）。申し込み、問い合わせは水車の会（０９２・５６６・８８３３）へ。

http://mytown.asahi.com/fukuoka/news.php?k_id=41000000605310007