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ＮＴＴ西日本（大阪市）は３１日、１１６番などのコールセンター業務に携わるパートや契約職員約６千人のうち、２０１０年をめどに半数程度を子会社の正社員に登用する方針を明らかにした。ＩＰ電話の普及に伴い、専門的な知識や技術を持つ人材を育てる必要があるため。流通業などでパート社員を正社員に登用する動きが広がっているが、子会社とはいえ数千人規模での登用は珍しい。
ＮＴＴ西のコールセンター業務の職員は、管内の地域会社などが個別に雇用契約を結んでいるが、７月の事業体制見直しにあわせて子会社「ＮＴＴマーケティングアクト」との契約に一元化。パートや契約職員は研修後、今秋にも導入する試験制度によって、アクト社の正社員やその前段階の準社員になることができる。賃金体系は勤務地の水準に合わせて複数になる見込み。
ＮＴＴ西は固定電話の加入者減少で減収傾向が続いており、今後の成長のカギはＩＰ電話など光ブロードバンド事業の拡充が握っている。コールセンター業務にも商品販売や相談などで高度な知識が必要になっており、正社員化で顧客サービスを向上させる。また、今後増えるＮＴＴ西の正社員の定年退職に備える狙いもある。
森下俊三社長は「少子高齢化で若い人の採用が難しくなることが予想され、主婦層などを積極的に雇用していきたい。熟練を要求される業務には有効な制度だと見ている」と話す。