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神戸市議の「口利き」による汚職事件を受けて同市が設置した「公正職務検討委員会」の最終審議が３１日開かれ、市職員が市議らから働きかけを受けた場合は、すべて記録・公開する条例案などを最終答申することで合意した。今月中に矢田立郎市長に答申書が手渡され、条例案は９月の定例市議会で提出される見込みだ。
事件では、あっせん収賄罪などで逮捕、起訴された同市議の村岡功被告（６８）らが、特定の企業に有利になる政策変更を市職員に働きかけていたとされる。新条例はこうした「口利き」を牽制（けんせい）する狙いで、内容にかかわらず記録し、国会や地方の議員、自治体首長のほか、その秘書や親族らも対象に含める方針。
同市は現在、内規で「口利き」の記録について定めているが、対象は公共事業の発注など契約行為に限られている。竹内重年・関東学園大教授（行政法）は「口利きを抑えようとする条例は全国で制定され始めているが、すべてを市民の目にさらすという点で先進的だ」と話す。