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2006年05月31日(水) 00時00分

通信と放送 改革案出そろう 東京新聞

 通信や放送の改革をめぐる政府・与党の議論が大詰めを迎えている。三十日は政府の規制改革・民間開放推進会議(議長、宮内義彦オリックス会長)が、NTTの持ち株会社廃止などを求めた提言を了承し、これで検討機関の主張はほぼ出そろった。だが政府と与党はNTTの組織見直しやNHK改革の行方をめぐって意見に隔たりがある。今後、どのような形で調整し、政府の骨太の方針に反映されるかが焦点だ。 

 規制改革会議は、NTTの持ち株会社について、NTT東西など地域で独占状態にある企業を束ねており、インターネットのブロードバンド(高速大容量)サービスの整備で規制緩和が不十分になる、として廃止を要求。NHKでは、報道などは受信料で賄うが、娯楽番組や、国際放送などは別組織にして有料化すべきだ、とした。

 政府内の通信・放送改革の議論は、竹中平蔵総務相の私的諮問機関「通信・放送の在り方に関する懇談会」が実質的に中核を担っている。

 懇談会は、NTTについて「即座に組織を抜本改革すべきだ」と主張。民間放送局についてはマスコミの複数社支配を禁じたマスメディア集中排除原則の見直しや、ブロードバンドを使ったIPマルチキャスト放送の普及も求めた。通信会社の価格競争や放送会社の番組制作能力の向上を促すのが狙いだ。

 NHKに対しては国民が納得できる「抜本的スリム化」を要求。これらの基礎を小泉政権時代に整えようとしている。

 一方、自民党の「通信・放送産業高度化小委員会」(片山虎之助委員長)は、NTTについて「拙速な結論を出すべきではない」とけん制。抜本的見直しは二〇一〇年ごろにすべきだとしている。NHK改革も、国際放送の強化では考えが一致するが、公共放送の範囲などで隔たりがある。

 このため、六月初旬に意見を取りまとめ骨太の方針への反映を目指している懇談会は、一定範囲で党側の意見を取り入れた調整も余儀なくされそうだ。 (上田融)


http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060531/mng_____kei_____001.shtml