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2006年05月31日(水) 15時14分

<ポーター>道交法改正で路上場所取り一掃? 東京・銀座毎日新聞

 夜の東京・銀座。改正道路交通法が施行される6月1日を目前に、「ポーター」と呼ばれる路上駐車の場所取り屋たちが困惑している。改正法に盛り込まれた「駐車違反の摘発スピード化」は、客の車を摘発から逃す商売には大きな打撃となる。道路を車庫代わりにする不法行為は撲滅へと向かうのか。
 夕刻の銀座・並木通り。黒いスーツを着たポーターの男が、セーフティーコーンを路上に並べた。クラブの客やホステスらのための場所取りだ。車で乗り付けた顧客を路上のスペースに案内してキーを預かった。
 駐車取り締まりのパトカーが近づくと姿を消したが、パトカーが去るとまた路上に現れた。摘発を避けるため、預かったキーで車をわずかに動かし、路面とタイヤにチョークで書かれた取り締まりの印をずらした。銀座に約60人といわれるポーターの多くは、客引きもするクラブの従業員だ。
 これまでの駐車取り締まりは、印を付けたパトカーが付近をひと巡りして戻るまで10〜30分の時間があり、違反の摘発はそれから始めるのがパターンだった。しかし改正法では運転手のいない車を見つけ次第、放置車両とみなし、摘発の手続きが始まる。取り締まり員が車を撮影し、専用端末でデータを入力して確認標章(ステッカー)を車に張れば違反が成立する。わずか数分の作業だ。
 あるポーターは「これほど摘発がスピード化されたら、車を移動させる作業が追いつかない。同時に路上駐車の客も減って、我々の仕事は成り立たなくなるかもしれない」。ポーターを雇っているクラブの経営者は「やっと戻り始めた客足が、また遠のくのでは」と懸念する。
 ポーターは過去に、車を預けていたクラブ経営者とともに道路を車庫代わりにしたとして車庫法違反容疑で摘発されたケースがある。銀座を管轄する警視庁築地署交通課は「(改正法の施行を機に)ポーターを狙い撃ちすることはないが、違法車両とともに結果的にいなくなることは望ましい」と話している。【佐藤賢二郎】
(毎日新聞) - 5月31日15時14分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060531-00000059-mai-soci