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2006年05月31日(水) 03時03分

松本被告裁判、遺族「早く決着を」 弁護側「ひどい」朝日新聞

 オウム真理教元代表・松本智津夫被告(51)の裁判の打ち切りが、再び東京高裁で決定した。弁護側は「ひどい決定だ」と憤ったが、事件被害者の遺族は「早く裁判を終わらせて」と求めた。一方、被害者を救済するための新組織が来月の発足に向け、秒読み段階に入った。今後、打ち切り是非の最終判断は最高裁に委ねられる見通しだが、高裁決定にそれぞれの思いが交錯した。

 打ち切り決定に対する弁護団の異議申し立ての棄却が明らかになった30日。地下鉄サリン事件で営団地下鉄職員だった夫を亡くした高橋シズヱさんは記者会見を開き、「決定が出されたことはよかった。早く確定に向けて粛々と裁判を進めてほしい」と、判決の早期確定を求めた。

 これに対し、棄却決定を聞いたある弁護人は、被告の治療が「さして意味があるとも思われない」と退けられた決定について、「治療の必要がないとは。ひどい決定だ。もちろん最高裁に特別抗告する」と語った。

 一方、教団から被害者への賠償が滞る中、教団破産管財人は被害者への配当を充実させるため一般債権者に債権放棄を呼びかけ、大半が賛意を示している。このため、管財人は現在、放棄された分の債権を譲り受け、被害者に配分する「オウム真理教犯罪被害者支援機構」を来月発足させようと、準備を進めている。

http://www.asahi.com/national/update/0530/TKY200605300520.html