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2006年05月31日(水) 23時12分

村上氏が帰国、阪急と直接交渉か朝日新聞

 阪神電気鉄道の筆頭株主の投資ファンド(村上ファンド)を率いる村上世彰氏が31日、拠点を置くシンガポールから帰国した。村上氏側が保有する阪神株(発行済みの約47%)を巡っては、阪神との経営統合を目指す阪急ホールディングスがその前日の30日、村上氏側の同意がないまま、1株930円で阪神株の公開買い付け(TOB)を開始。村上氏の帰国後に電話で接触した阪急側関係者によると、村上氏は阪急の角和夫社長との会談を求めてきたが、阪急側は「TOBの条件を変える余地はない」として拒否したという。

かばんで顔を隠すようにして駐車場へ急ぐ村上世彰氏=31日午後1時32分、中部国際空港で

 村上氏は31日午前の便で中部国際空港に到着。午後1時半ごろ、詰めかけた報道陣の前に姿を見せたが、「ノーコメント」とだけ話して車で走り去った。関係者によると、阪急や阪神の本社がある大阪市ではなく、村上ファンドの日本国内での拠点が残る東京に直行したという。

 村上氏側と阪急の交渉は、村上氏側がシンガポールに拠点を移した5月上旬以降、もっぱら国際電話で進められてきた。阪急側の関係者によると、村上氏は31日の電話でのやりとりで、阪神による特別配当の実施なども引き合いに出したという。また、これまでの国際電話での交渉時と比べ、村上氏が交渉を急ぐ雰囲気も感じられる、としている。

 阪急は29日、阪神株のTOBを開始すると発表。村上氏側は同日、阪急と阪神の統合には期待感を示しつつ、「(930円は)想定価格とは依然開きがある」とのコメントを出した。関係者によると双方の希望価格の差は数十円まで縮まっているが、阪急側にTOB価格を引き上げる考えはなく、村上氏側の対応に注目が集まっている。

 31日の東京株式市場では、阪急株が前日終値より19円安い583円、阪神株は2円高い945円で取引を終えた。「阪神株の保有者は、TOBに応じた方が得かどうか見極めようとの姿勢が強い」(市場関係者)という。

http://www.asahi.com/business/update/0531/167.html