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2006年05月30日(火) 00時00分

1人にしない ≪子どもを守る≫朝日新聞

 秋田で小1男児が殺害された事件などを受け、県内でも子どもの安全を守る活動が広がっている。県教委は毎月1日を「通学路セーフティネットの日」と定め、和歌山市内の小学校区では「見守り隊」が発足。和歌山大付属小学校は6月から、不審者情報などを保護者にメールで一斉配信する。

 ◆◆メールで不審者情報◆◆和大付属小

 和歌山大学付属小学校は、6月から児童の保護者を対象にしたメール一斉配信システムを本格的に稼働する。和歌山市立少年センターから連絡のあった不審者情報や、荒天時の休校などの緊急連絡などを保護者の携帯電話などへメールで一斉配信する。各学年ごとの情報提供も可能という。

 従来は各学級ごとの電話連絡網で伝達していたが、時間がかかるうえ、留守宅があると連絡が行き渡らないこともたびたびあった。このため、子どもの安全に関する情報を速やかに伝えようと、約2年前からPTAらと導入を検討していた。運用経費は年間約25万円。

 同付属中学校では4月から、同小学校に先駆けて運用を始めている。

 同小学校は、05年度から通学区域を海南市や大阪府阪南市、同府岬町などにも拡大。現在は1、2年生計22人が和歌山市外から通学している。2月からは全地球測位システム(GPS)付き携帯電話を児童が持つことを許可制で認めている。

 ◆◆県教委「セーフティネットの日」◆◆

 県教委は、毎月1日を子どもの通学の安全を地域で見守る「通学路セーフティネットの日」とすることを決めた。先頭に立つ「わかやま子どもセーフティガード」3261人を登録し、活動で使うオレンジ色のベストと帽子を29日に交付した。6月から毎月1日、登下校時に街頭で見守る活動を一斉に実施する。

 県内各地で取り組んでいる子どもの見守り活動について、県内の公立小学校291校区が一斉に活動する日を設けることで、県民の意識を高めてもらおうという狙い。

 登録されたのは、各校区のPTAや地域ボランティアら。北山村を除き1校区で5人以上が登録された。交付式には登録された西垣内朋之・県PTA連合会長らが出席。小関洋治県教育長が「子どもの安全は何ものにも変えられない。ねばり強く力添えを」と訴えた。

 和歌山市立鳴滝小学校の校区で29日、「子ども見守り隊」が結成された。各地での事件の多発や「セーフティネットの日」設置を機に、PTAや地元自治会、地域安全推進員ら約100人が参加。同隊隊長の小河畑弘樹・育友会会長は「全国で痛ましい事件が続いている。地域の力で子どもたちを見守っていきたい」とあいさつした。同市教委学校教育課は「市内52校区でほぼ組織化された」としている。

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 ◇◇痴漢・不審者情報260件◇◇

 和歌山市内で05年度中に起きた子どもに対する痴漢や不審者などの情報は、小学生で102件、中学・高校生で158件の計260件にのぼることが和歌山市立少年センターのまとめでわかった。

 各学校や警察署を通じて同センターへ連絡のあった件数を集計した。

 不審者情報のうち、小学生に対して下半身を露出したのは14件、中学・高校生に対しては38件。子どもが体を触られたり、つかまれたりしたのは小学生で13件、中学・高校生で32件起きていた。中には、小学生が車に引き込まれて連れ回される(05年5月)、中学生がエアガンで撃たれる(同10月)など、悪質な事件もあった。

 子どもがわいせつな言葉を浴びせられたり、「メル友になって」などと言われたりする声かけ事案は小学生で52件、中学・高校生は63件。

 同センターに寄せられる不審者情報は、03年度225件、04年度で257件と年々増加している。人通りの少ない場所などで女子が巻き込まれるケースが多いという。阿形博司センター長は「地域の大勢の人が関心を持って子どもを見守ってほしい」と呼びかけている。

http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000000605300002