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2006年05月30日(火) 21時47分

石綿の労災請求、05年度は9倍に朝日新聞

 仕事でアスベスト(石綿)を扱ったことが原因で中皮腫や肺がんを患ったとして、05年度に労災の請求をした人が1796人で、前年度の9倍近くに急増したことが厚生労働省のまとめでわかった。大手機械メーカー「クボタ」が旧神崎工場(兵庫県尼崎市)周辺の住民らの健康被害を公表した6月以降、請求が急増。特に石綿特有のがんとして知られるようになった中皮腫は請求が7.3倍に増えた。肺がんを含めた全体の認定数も722人と前年度の4倍近くに上った。

 石綿の労災認定には、平均で5カ月前後かかるため、請求があった1796人のうち、05年度内に処理できたのは840人(103人は前年度からの繰り越し)だった。申請は4〜6月はそれぞれ20人台だったが、その後急増。9月以降は3ケタ台が続き、3月は過去最多の240件だった。

 認定された人の内訳をみると、中皮腫が503人、肺がんが219人でいずれも前年の4倍近くだった。認定率は中皮腫が90.3%、肺がんは77.4%。

 認定者を都道府県別にみると、大阪が最も多く129人、次いで兵庫105人、東京と神奈川が64人ずつ、広島30人、愛知28人、福岡26人などだった。また業種別に見ると、造船や建材などの製造業が361人、建設業が301人で、この2業種で全体の91.7%を占めた。

 これで、73年の初認定以来、中皮腫と肺がんによる石綿の労災認定者は合計1578人(中皮腫1005人、肺がん573人)となった。

http://www.asahi.com/life/update/0530/003.html