悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2006年05月30日(火) 00時00分

不正アクセス「正義感で」と酌量 高校教諭判決で裁判官朝日新聞

 他人のIDでインターネットのオークションサイトに入ったなどとして、不正アクセス禁止法違反罪などに問われた京都府立鴨沂(おうき)高校教諭(休職中)木野勝憲被告(50)=京都市左京区=の判決が30日、京都地裁であった。景山太郎裁判官は「違法行為は許されないが、オークション詐欺の被害拡大を防ごうとした動機には酌むべきものがある」と述べ、懲役1年6カ月執行猶予3年(求刑懲役2年)を言い渡した。

 判決によると、木野被告は体調不良で休職中、生活費のためにネットオークションに出品を始めた。他人のIDを不正に使ったうその出品で、落札者から代金をだましとる詐欺が横行していることを知り、すでに何者かが不正使用していたIDを見つけ、これ以上の被害者を出させないようにするため、パスワードを変えて自分しか使えなくするなどした。同被告は公判で、「不正アクセスを実践して警鐘を鳴らそうと思った」と供述していた。

 この日の判決で景山裁判官は「自己中心的な目的でなく、正義感から行った」と認め、判決言い渡し後、「それでも不正は不正。教職に戻れたら、その力をまた発揮してほしい」と諭した。

 判決によると、木野被告は05年1月、ネットオークション会員だった男性のIDやパスワードを勝手に使うなどした。

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK200605300079.html