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2006年05月29日(月) 00時00分

目指せ!ベンチャー 実務家も教壇に朝日新聞

◇松山大が公開講義

 経営の基本から資金計画、マーケティングまでを学び、最後は自分たちのビジネスプランを作成する公開講義「ベンチャービジネスと市場」 が、松山市文京町の松山大学経済学部で開講されている。担当の安田俊一教授は「思いつきをプランにする過程を学ばせるのがねらい。 一つでも実現するビジネスプランが生まれれば最高」と期待している。  (砂場隆浩)

◇「まず一歩踏みだそう」
 初講師は旅館女将

 日本政策投資銀行が協力。 講師は同大学の教員だけでなく、学外の実務家ら多士済々。 7月までの前期は、会計学などの教授に加えて日本政策投資銀行員、マーケティング・プランナー、経営コンサルタントらが教壇に立つ。 後期はグループワークを重ね、最終講義はビジネスプランの発表会を予定している。

 先月あった初回の講師は、今年1月、島根県大田市にある温泉津温泉の旅館女将(おかみ) になった山根多恵さん(25)。 「出る杭(くい) は打たれても、出過ぎる杭は打たれません。 まず一歩踏みだそう」 と講義を始めた。

 安田教授とともに講義を担当する松井名津・助教授は「年が近い山根さんが頑張っている話を聴けば、学生も若過ぎるからベンチャーは無理と言い訳はできません。 この言葉を期待していた」。

 起業家たちの支援をしていた山根さんに旅館業の経験はなかったが、血縁などの関係がない先代経営者から引き継いで、運営を一新する「後継者創業」 という新しいスタイルで女将に。 田舎体験子どもツアーや外国人インターンシップなど新事業を打ち出し、売り上げは急増中だという。

 友人4人も町に呼び込んで「若女将塾」 も立ち上げた。 ひとり暮らしのお年寄りに観葉植物を届ける「一升(ひとます) グリーンプロジェクト」 や旅館の広間で高齢者が体を動かす「みんなで楽しむ元気体操」 も展開中だ。

 「消防団も青年団も欠員で、地方の公共サービスは崩壊の危機ですが、私を含め5人の若者が来たことで温泉津は変わり始めた。 日本の将来を決めるのは、若者であるみなさんです」 とのエールで講義を締めくくった。

 公開講義は水週日の午後0時半から2時まで、2号館214番教室で。 聴講無料。 休講もあるので松山大(089・925・7111) で確認が必要。

http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000000605290003